がんゲノム医療について

がんゲノム医療って何…?

 ゲノムとは、遺伝子をはじめとした遺伝情報の全体を意味し、「体をつくるための設計図」と例えられ、一人ひとり違っています。遺伝子が変化(遺伝子変異)すると体の正常な働きが保たれなくなることがあります。がんは遺伝子変異によって起こる病気です。また、がん細胞の遺伝子に生じている変化(遺伝子変異)は、個々の患者さんによって異なることが近年の研究により判ってきました。

 がんゲノム医療とは、がんの組織や血液を用いて多くの遺伝子を同時に調べ(がん遺伝子パネル検査)、遺伝子変異を明らかにすることにより、一人ひとりの体質や病状に合わせて治療などを行う医療です。
※2022年1月現在、がん遺伝子パネル検査は、標準治療が終わる、もしくは標準治療がない患者を対象として保険診療が認められています。

詳しくは、当院のゲノム医療支援室のページもご参照ください。

 

よろず相談でよくある相談

よろず相談では、MSW(医療ソーシャルワーカー)が下記のような相談をお受けしております。
・ゲノム医療(検査)の概要を知りたい(受けたい)
・ゲノム医療にかかる費用を知りたい
・パネル検査について知りたい(受けたい)
・○○遺伝子変異に対応した治験を実施しているか知りたい   など

代表的なQ&A

1 がんと診断後、すぐにパネル検査を受けられますか?
保険診療で検査を受けられる方の条件は決まっています。
①標準治療のない固形がん(骨髄やリンパ節以外にできるがん)の方
②標準治療が終了、または終了が見込まれる方
希少がんの方
④臨床的に、2か月後に新たながん治療を行うことが可能と推測できる方
上記①②③のどれかと④に当てはまる方が対象となります。
なお、保険診療で検査を受けられるのはお1人一回と決まっています。
詳しくは、担当医にご相談ください。

2 パネル検査を受ける際に注意点はありますか?
一般的な注意事項としては以下の3つがあげられます。詳しくは担当医にご相談下さい。
①前述の1の説明にある通り、がんの種類や全身状態によっては検査を受けられないことがあります。
②検査を受けても治療に繋がる情報が得られない可能性があります。
③遺伝性腫瘍の存在が見つかる可能性があります。
 遺伝性腫瘍はがん全体の1~5%存在と言われています。
 ※当院では遺伝外来を設けております。詳しくは遺伝外来のページをご覧ください。

3 パネル検査を受けたい時はどうしたら良いでしょうか?
まずは検査の対象になる状態であるか担当医にご相談ください。

4 どこの病院でもパネル検査が受けられますか?
全国の「がんゲノム医療中核拠点病院」「がんゲノム医療拠点病院」「がんゲノム医療連携病院」にてパネル検査を受けることが可能です。各病院の詳しい機能や該当する病院の一覧は、国立がん研究センターがんゲノム情報管理センター(外部サイト)にて確認ができます。
リストにない病院におかかりの方は、リスト内の病院受診をご検討いただく必要があります。
※当院は、2020年4月に厚生労働省より「がんゲノム医療中核拠点病院」に指定されました。県内のがんゲノム医療連携病院 と連携をしながら、がんゲノム医療を提供しています。

5 パネル検査の費用はどれくらいかかりますか?
当院で行う検査は保険適応のものであるため、高額療養費制度が適応となります。
そのため、各患者さんの収入に応じた限度額内で検査を受けることが可能です。
詳しくは、よろず相談またはかかりつけ病院の相談室へご相談ください。

6 パネル検査を自費で受けることはできますか? 
当院では自費でのパネル検査は行っておりません。
なかには、保険適応の検査とは別に先進医療や自由診療の検査を行っている病院もありますので、検査の対象者や費用については自費での検査を行っている病院に直接お問い合わせください。

 

 

外部サイト

がんゲノム医療についてより詳しく知りたい方は下記の外部サイトをご参照ください。

 

 

問合わせ先

平日 8:30~17:00
2階 よろず相談(20番カウンター)
または電話番号:055-989-5710(よろず相談直通ダイヤル)

患者支援・相談

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