修了生のメッセージ
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皮膚・排泄ケア分野
2020年度修了 豊川市民病院
この研修期間を通して、自分自身と向き合うことが重要であり、組織人としてのスペシャリストの立ち居振る舞いやロジカルシンキングをした上で論理的に伝達するという目標ができました。また、専門的知識だけでなく「考える力」を養うことができました。さらに、「ケア方法に正解はなく、ゴールに辿り着くための思考過程が大切である」という言葉に、看護の悩みのあった私の心は救われました。加えて、創傷やストーマ管理、排泄管理における臨床推論力・病態判断力などの新たな知見を得たことで、看護に対しての自信が持てるようになりました。
現在は、褥瘡外来やフットケア外来に携わり、特定行為の経験を積むことができています。また、当院は三次救急医療体制の強化を重点目標に挙げられており、医療関連機器圧迫創傷の増加が懸念されます。その予防・指導へ繋げる取り組みを通して、今後は少しずつ自身の活動を広げていきたいと思っています。
2018年度修了 岩手県立中央病院
共通科目、専門科目共に著明な講師の方々から貴重なご講義をいただきました。他分野の受講生ともディスカッションする機会が多く、臨床現場に近い環境で多角的な視点を得ることができました。文献検索ツールや図書館が充実していますし、研修生の背景に配慮していただき研修生の意見などもヒアリングしてくださるので、学ぶための環境にとても恵まれていたと思います。患者さんへのケアだけでなく、看護管理やチーム医療の視点から、共通の認識をもって必要なケアを継続するために求められる認定看護師の役割と活動の仕方を学ばせていただきました。尊敬する恩師と支え合う同志との出会い、認定看護師教育課程での8ヶ月間は私の生涯の宝物です。
2015年度修了 茅ヶ崎市立病院
同じ施設からもう一人研修生がいたこともあり、励まし合いながら研修を行うことができました。資格取得後は外科病棟の看護師として自部署を中心に活動していましたが、看護部長より勧められ2018年に特定行為研修を受講しました。研修後は、院内で初めての特定行為を実施できる皮膚・排泄ケア認定看護師として、専従褥瘡管理者の役割を担いながら活動しています。特定行為研修を修了したことで、医師と連携し必要な処置をタイムリーに行うことができるようになり、創傷の治癒スピードが上がっていることを実感しています。今後は、地域の方々が住み慣れた場所でより長く過ごすことができるように院外にも目をむけ活動していきたいと考えています。
2011年度修了 鹿児島大学病院
静岡がんセンターでは富士山が見え癒されながらの学習でした。実習は緊張し、つらかったこともありましたが、仲間にも恵まれ、今思えば楽しかったなあと振り返っています。長期間地元を離れていましたが、鹿児島と静岡では、山(富士山・桜島)、お茶の産地など似ている部分もあり、なんだか近くに感じながら研修生活を送れました。このときの学びが基礎となり、現在は特定行為研修も修了し褥瘡管理者として組織横断的に毎日院内を走り回って充実した日々を過ごしています。看護師だけでなく医師から相談されることも増え、やりがいを感じています。静岡がんセンターで学ぶことができて、本当に感謝しています。
緩和ケア分野
2020年度修了 茅ヶ崎市立病院
症状マネジメントは緩和ケアの要であり、症状のメカニズムを理解し、どのような方法が効果的であるのか、適した薬剤の種類や量、投与経路の妥当性を検討し評価することが専門家としての礎になることを学びました。また、特定行為研修の受講により学んだ臨床推論力や病態の理解は、より質の高い症状マネジメントの実践やニーズに応じた迅速な対応に活かせると考えています。
現在は、緩和ケアチームの活動に携わっています。院内を横断的に活動するにあたり、さまざまな人の立場や状況を理解し、俯瞰した視点で調整する役割が求められます。その際には、他者の考えを理解する力や思考を適切に言語化し論理的に伝える力、交渉する力が必要となり、研修中に学んだ言語化することの重要性について身をもって実感しています。根拠に基づいた提言ができるよう、今後も研鑽し続けていきたいと思います。
2015年度修了 国立病院機構 四国がんセンター
研修生活では、仲間と一緒に富士山を眺めたり、沼津港で美味しい魚を食べたりして、気分転換をしながら乗り越えることができました。図書室や学習できる場所もたくさんあり、仲間と一緒にレポート作成やテスト勉強をしたことを思い出します。共に考え悩んでくれた仲間や親身になって向き合ってくれた先生方との出会いは私の人生の糧となっています。
現在は緩和ケアセンターに所属し、緩和ケア外来やがん看護外来に従事しています。
答えの出にくい実践の場では、悩み、苦しいこともありますが、一人ひとりの患者さん家族との出会いを大切にしながら日々頑張っています。
2014年修了 総合病院聖隷浜松病院
病院の中にある教育課程なので、教員の先生や講義してくださる先生からより実践的な指導を受けることができたのはありがたかったです。また、自分の目標の進捗や体調面、精神面などを定期的に面接で確認してくれる体制も心強かったです。長時間の座学や課題レポートの山で精神的に辛くなることはありましたが、教員の先生がいつでも質問に応じてくれる安心感と同期と一緒に勉強して励まし合ったことで乗り越えることができました。
現在は、緩和ケアサポートチームの専従として活動しています。緩和ケアの実践やコンサルテーションは教育課程で学んだことをもとに実践の場で学びを重ねる毎日です。今後も自己研鑽を続けていきたいと感じています。
2012年度修了 中東遠総合医療センター
私は緩和ケアチームの専従看護師として院内を横断的に活動しています。緩和ケアチームの介入依頼理由は精神的支援が7割です。多くの患者さんは、自分の思いと向き合う中で自身の答えを見つける力を持っていますが、早期の薬物調整が必要なケースも少なくありません。当院には精神科医が常勤していないため、精神科の薬剤の導入が遅くなりがちでした。また処方されたとしても、処方の根拠や使用方法、効果の判定などが分からず、戸惑うことも少なくありませんでした。
受講して一番変わったのは、臨床推論を生かし考えたことを他者に伝える能力が身についたことだと思います。なぜ、今この薬剤が必要なのかだけでなく、投与されている薬剤が本当に必要なのか、アセスメントしたことを医師に述べることができるようになりました。
がん薬物療法看護分野(がん化学療法看護分野)
2020年度修了 国立病院機構東近江総合医療センター
専門的な知識を持つことで、安全・安楽・確実ながん薬物療法看護を提供できると思い、認定看護師教育課程を志望しました。研修中は専門的な知識だけでなく、包括的に患者をみることの重要性を学び、いかに狭い視野で患者と関わっていたかを痛感する毎日でした。こうした毎日は、自分の実践したい看護とは何かを振り返る機会となりました。そして、研修では自分の考えを言語化する技術など、認定看護師の立場で患者や多職種と関わるためのスキルを学び、自施設で求められる自分の役割を考えることに繋がりました。
現在は、外来化学療法室で勤務しながら、薬物療法の知識だけでなく特定行為研修で学んだ臨床推論やフィジカルアセスメントの知識も生かし、教育課程での学びを患者・家族に還元できるように奮闘しています。今後は、施設として安全・安楽・確実ながん薬物療法看護を提供できるよう看護の質向上を目指し、尽力していきたいと思います。
2018年度修了 横浜市立みなと赤十字病院
自然豊かな地で、同じ目標を持つ仲間と自己の課題に向かって真剣に取り組むことができる環境です。がん医療に精通する著名な講師陣による講義では、最新の知識と技術を得ることができました。他分野の研修生とのディスカッションを通して刺激を受け、チーム医療に必要なスキルを磨くことにつながると感じました。当分野ではプレゼンテーションの機会が多く、経験を重ねることができます。教員の方々には、学習面の相談だけでなく認定看護師に必要な資質について多くの助言をいただきました。
教育課程修了後は血液内科病棟に所属し、研修での学びと仲間との出会いを自己の基盤とし、日々活動しています。
2014年度修了 静岡県立静岡がんセンター
病院立の認定看護師教育機関であるため、臨床現場に密着した院内演習を体験できました。また、講義では著名な講師陣、熱量の高さを感じる経験豊富な院内講師の方々から最先端の知見と看護について学ぶことができました。同じ志を持つ仲間とは、日々探究し熱く語り合い、時に涙を流したことで強い絆が生まれました。共通科目では、他領域の研修生とも交流する機会があり仲間の輪が広がったことは、いまでも恵まれた環境だったと感じています。資格取得後は、患者さんのセルフケア支援や院内外の教育に携わっています。学ぶことの多い毎日ですが、広い視野を持ち活動が続けられるよう尽力しています。
がん放射線療法看護分野
2020年度修了 富士宮市立病院
認定校では自分と異なる考え方や価値観に触れることができ、視野を広げることができました。これまでの私は独りよがりで自分のペースで業務を進めてしまいがちでした。自己を内省することで、相手の立場や意見を尊重すること、仲間に相談し頼ること、俯瞰して観るなど、スペシャリストを目指す者としての自分を見つめ直すことができました。互いに刺激し、共に学び、情報や意見交換できる仲間とのネットワークは今でも大切にしています。
現在は放射線治療室の専従看護師として勤務しています。難しい症例への理論の活用と専門的知識に基づいた看護の実践、チームへの問題提示やカンファレンスの開催など、役割を見極めながら活動を行っています。特定行為研修を通して病態判断や論理的な思考が身につき、これまでよりも病態を多角的に捉え正しく把握できるようになりました。看護の視点を基盤に治療に踏み込んだ医師や専門職との円滑なディスカッションは、有害事象への早期対応、重症化予防など治療の完遂に向けた支援に繋がっていると感じています。
2018年度修了 山梨県立病院機構 山梨県立中央病院
放射線治療の技術や機器の進歩・高齢化に伴い、放射線療法の需要が高まる中、放射線療法看護の専門性と重要性を感じ、認定看護師を目指しました。講義では、様々な分野で活躍されている講師の先生方から、放射線療法、がん関連の基礎教育、看護管理、倫理や医療安全、コミュニケーションスキル、認定看護師の姿勢などを学びました。教員の先生方からは、自身の弱みを発見し強化する為の気づきや指導をして頂き、精神的なスキルアップにつながりました。そして、同じ志を持った仲間との出会いは一生の宝であり、現場に戻った今も相談・助け合いながら、放射線療法の専門的知識を生かし、エビデンスを持った看護実践とスタッフ教育に努めています。
2014年度修了 日本医科大学付属病院
放射線治療分野の中でも有名な講師の方々から実践を交えた講義を受け、最新の知識を学ぶことができました。様々な講義を受ける中で知識不足を実感し、学習した内容は日々新鮮なものでした。
研修中は、他分野の研修生と共に学習する機会がありました。自分自身の考えを言語化してわかりやすく伝えることの難しさを知り、グループワークなど、様々な場面で意見交換ができたことは視野を広げることにつながりました。
教員の方々も親身になって指導、応援をしてくださり、大変励みになりました。
認定看護師となった今でも、相談し合える貴重な仲間と出会えた、一生忘れられない研修期間となりました。
2013年度修了 国立病院機構 北海道がんセンター
私が静岡がんセンター認定看護師教育課程を目指した理由の一つは複数領域の合同講義があるということに魅力を感じたからです。
実際、共通科目の合同講義では他領域の研修生の方からも多くの学びを頂きました。
研修期間中は知識・技術の習得は勿論ですが、自分の看護観と向き合う期間でもありました。辛い時もありましたが先生方や仲間達に支えられ自分の看護観がプラスに変化し今の活動があると感じています。修了後5年が経ちましたが共に乗り越えた仲間達とは今でも情報交換を行い、各々のフィールドで良い看護が提供できるよう切磋琢磨しています。
三島市は利便性もよくワークライフバランスを保ちながら学習できる認定校だと思います。
乳がん看護分野
2020年度修了 和泉市立総合医療センター
特定行為を含む研修を受講し、病態生理学や乳がん治療の専門科目を学んだことで、医学的な知識が増えました。それにより、フィジカルアセスメントや臨床推論の思考が深まったと感じます。更に乳がん患者の思考過程を学んだことで、告知後の心理状態やボディイメージの受容段階を判断し、段階に応じた関わりを行えるようになりました。一つ一つ理論を基に丁寧にアセスメントし、一側面だけでなく全人的に捉えることで、セルフケア支援が変化し、根拠に基づいた看護を行えるようになりました。
またグループワークにおいて、専門性の違いや価値観の違いを理解した上で、課題達成のために意見交換をしたことが、自身の積極性や協調性の考え方に変化をもたらしました。組織の中で求められている役割としての意見を積極的に伝え、他職種がそれぞれ専門性を発揮できるように、橋渡し役として必要な協調性を研修期間を通して培うことができたと感じています。
2018年度修了 和歌山県立医科大学附属病院
7ヶ月の教育課程は、慣れない座学や多くの課題、臨地実習など大変だった時もありましたが、先生をはじめ同じ志を持つ仲間たちに支えられ、かけがえのない時間を過ごすことができました。自分自身と向き合い、看護とは何かを改めて考え、看護師としてだけでなく一人の人間としても成長できる機会となりました。
現場に戻ってからは、日々の乳がん患者さんとご家族に対する関わりを教育課程で学んだことと結びつけながら、自分にできることを少しずつ模索している段階です。
2013年度修了 鶴岡市立荘内病院
認定看護師取得に向けて緊張や不安もありましたが、目標が同じ仲間たちと切磋琢磨しながら楽しく教育課程を過ごしたことを思い出します。静岡がんセンターの教育課程は、分野を超えた交流があります。分野ごとに違った考えがあることを学び、様々な視点で患者さんを捉える力に繋がっていると感じています。また教員に相談しやすい環境が整っており、安心して教育課程を終えることができました。乳がん治療は日々進歩し目まぐるしく変わることがありますが、認定校で知り合った仲間たちと連絡を取り合いながら、培った経験を活かし活動することができています。