乳がん看護分野
乳がん看護は、手術療法、薬物療法、放射線療法といったがん医療の柱となる治療への看護以外にも、検診や遺伝カウンセリング、セクシャリティへのケアやこどもを含めた家族ケアなど、支援内容が幅広く、かつ専門性が高い領域です。また多職種とのチームでアプローチしていく乳がん医療では、自施設のみならず、地域や社会においても看護師の活躍が期待されます。認定看護師教育課程では、乳がん看護を実践する専門性の高い看護師を育成します。ぜひ、一緒に学び、成長しながら、乳がん看護を深めていきましょう。
教育目的
乳がん看護分野において、個人、家族及び集団に対して、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践できる能力を育成する。
乳がん看護分野において、看護実践を通して看護職に対し指導を行える能力を育成する。
乳がん看護分野において、看護職等に対しコンサルテーションを行える能力を育成する。
乳がん看護分野において、多職種と協働しチーム医療のキーパーソンとしての役割を果たせる能力を育成する。
期待される能力
乳がん看護分野において、予防から診断・治療期・エンドオブライフを通した個別的なケアを計画・実施できる。
乳がん看護分野において、高い臨床推論力・病態判断力に基づき、患者を多角的にとらえ患者・家族の意思決定の支援ができる。
乳がん手術療法において、術前から個別の病態に合わせた術後合併症予防及び緩和のための周術期看護が実践できる。
乳がん薬物療法及び放射線療法にともなう症状の予防・緩和に向けてのアセスメント及びセルフケア支援ができる。
女性のライフサイクルを踏まえたQOL向上のためのサバイバーシップ支援が実践できる。
乳がん患者・家族の人権を擁護するための適切な倫理的判断を行い、自己決定を尊重した看護を実践できる。
より質の高い乳がん医療を推進するため、地域への理解を深め、多職種と協働し、チーム医療のキーパーソンとして役割を果たすことができる。
乳がん看護の実践を通して、役割モデルを示し、看護職等へのコンサルテーション、看護職への指導を行うことができる。
コアとなる知識・技術
個別化された集学的乳がん治療に関する知識及び治療方針の意思決定支援技術
術前から個別の病態に合わせた術後合併症予防及び緩和のための周術期看護技術
女性のライフサイクルの課題を踏まえた、治療にともなう女性性と家族支援技術
乳房自己検診、リンパ浮腫等の乳がん治療関連合併症の予防・管理技術
身体所見から病態を判断し、創部ドレーンの抜去ができる知識・技術
講義
◆主に集合教育で学びます。
科目名 | 教科目名 | 時間数 | ||
専門科目
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認定看護分野
専門科目 |
がん看護学総論 | 30 | 225 |
腫瘍学概論 | 15 | |||
がんの医療サービスと社会資源 | 15 | |||
乳腺腫瘍学概論 | 45 | |||
乳がん看護概論 | 15 | |||
集学的治療を受ける乳がん患者の看護 | 45 | |||
乳がんサバイバーとその家族への支援 | 15 | |||
乳がん患者の意思決定を支える看護技術 | 15 | |||
乳がん患者のボディイメージ変容への援助技術 | 15 | |||
乳がん患者のリンパ浮腫の看護技術 | 15 | |||
特定行為研修
区分別科目 |
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 | 22 | 29 | |
創部ドレーン管理関連 | 7 | |||
演習・実習
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統合演習 | 15 | 165 | |
臨地実習 | 150 |
※上記時間数は、日本看護協会の基準カリキュラムに基づいた内容であり、一部変更の可能性があります。
演習
乳がん自己検診指導やリンパ浮腫の演習を通して、乳がん領域に必要な技術を習得していきます。
実習(2023年度 臨地実習施設)
静岡県浜松医療センター 聖隷三方原病院 静岡県立静岡がんセンター 東京都がん・感染症センター 都立駒込病院 神奈川県聖マリアンナ医科大学病院 |