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医師・歯科医師レジデントの概要

目的

　静岡がんセンターは、わが国のがん診療をリードする高度がん専門医療機関として、トップクラスの症例数を誇っており、最新の設備と高度の診療技術を駆使したがん診療を実践しています。また、病院の理念として、患者さんとご家族の徹底支援を目指すケアの充実につとめています。
　当レジデント制度は、各種がんにおける幅広い技術や知識を修得したがん専門医及び優れた臨床医の養成と、全国に先駆けて実践してきた多職種チーム医療を経験することを目的としています。

概要

　当センターのレジデント制度は最新の治療から緩和ケアまでシームレスな研修ができるレジデント制度です。
具体的には、医師を対象として、①チーフレジデント、②レジデント、③短期レジデントの３コースからなるレジデントコースに加え、④がん薬物療法専門医取得コース、⑤乳腺専門医取得コース、⑥呼吸器外科専門医取得コース、⑦消化器外科専門医取得コースのサブスペシャリティの専門医取得を目的とする専門医取得コース、当センターならではの特色を生かした⑧病理専門修練医、⑨放射線・陽子線治療専門修練医、⑩感染症専門修練医、⑪再建・形成外科専門修練医の専門修練医コース、連携施設として基本領域の専門医の研修の一部を行う⑫専攻医コース（連携施設型）、を用意しています。また、歯科医師を対象として、①チーフレジデント、②レジデント、③短期レジデントの３コースを用意しています。
なお、慶應義塾大学医学部、日本大学大学院医学研究科など４施設と連携大学院制度を設けています。この制度により、静岡がんセンターのレジデントとして臨床経験を積みながら大学院生として研究をおこなうことで博士（医学）を取得できます。

医師レジデント希望者の病院見学について

静岡がんセンターにおける医師レジデント希望者の方で、静岡がんセンターの病院見学を希望される方については、受付を行っています。詳しくは下記をご覧ください。
※当院のレジデント希望者を対象に、オンライン面談を受け付けております。

医師レジデントコースについて

医師

レジデントコース

①チーフレジデント

【コース開始資格】医師免許取得後7年以上の臨床研修を終了した医師など
【目的】専門的ながん診断・治療の習得
【期間】2年
【内容】原則専攻科において研修します。原則3か月以内（外科系は麻酔科ローテーション期間を、内科系は画像診断科業務補助期間を除く）に限り、専攻科以外の診療科で研修することも可能です。
なお、外科系チーフレジデントは最低1か月の麻酔科ローテーションが、内科系チーフレジデントは最低1か月の画像診断科業務補助が必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。
※常勤職員（任期付）として採用します。くわしくはこちら

②レジデント（２年コース/３年コース）

【コース開始資格】2013年以降に医師免許を取得し、2025年4月1日時点で、２年以上の臨床経験を有する医師
【目的】がん診断・治療の基礎的な技術や知識の修得のための研修
【期間】２年/３年（※病院長の承認が得られれば研修期間を２年コースで１年間延長できます。）
【内容】専攻科での研修は原則最大２４か月（２年コースは１６か月）とします。残りの期間は専攻科以外の診療科を選択し、ローテーションして幅広く研修します。（レジデント研修課程を参照）
なお、外科系レジデントは２年コースの場合は原則２か月間の麻酔科ローテーションと１ヶ月間の画像診断科業務補助が、３年コースの場合は原則３か月間の麻酔科ローテーションと１か月間の画像診断業務補助が必須となります。内科系レジデントは２年コース、３年コースともに原則１か月間の画像診断科業務補助が必須となります。
病院長の承認が得られれば２年コースで１年間延長できます。２年コースで延長した場合、専攻科での研修は最大８か月延長できます。また、外科系レジデントは追加で原則１か月間の麻酔科ローテーションが必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

③短期レジデント（１年コース/６か月コース）

※原則として、当院のチーフレジデント、レジデントの修了者は、こちらのコースにご応募いただけません。

【コース開始資格】医師免許取得後２年以上の臨床研修を終了した医師（連携施設型専攻医を除く）
【目的】がんに関する専門知識及び技能を習得し、がん診療の専門医育成の一助とする
【期間】１年/６か月
【内容】・１年コース
短期レジデントを募集する科の中から専攻科を１つ選択して１２か月間研修します。研修期間の延長は原則認められません。担当患者の配分等は短期レジデント以外のレジデントを優先します。
なお、外科系は１か月の麻酔科ローテーションが、内科系は１か月の画像診断科業務補助が必須となります。
がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。
・6か月コース
短期レジデントを募集する科の中から専攻科を１つ選択して6か月間研修します。他の科へのローテートは認められません。年度の途中からの研修開始も可としますが研修期間の延長は原則認められません。担当患者の配分等は短期レジデント以外のレジデントを優先します。
がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

専門医取得コース

新専門医制度のサブスペシャリティ（２階部分）の専門医取得を目的とするコースです。

④がん薬物療法専門医取得コース

【コース開始資格】5年以上の臨床経験を有する、または、各科の基本となる学会の認定医あるいは専門医の資格を有し、今後がん薬物療法専門医取得を目指す医師
【目的】日本臨床腫瘍学会の専門医認定試験合格を目指す
【期間】１年/２年（病院長の承認が得られれば１年コースで１年間延長できます。※１年コースで延長した場合、追加で原則１か月間の画像診断科業務補助が必須となります。）
【内容】「がん薬物療法専門医のための研修カリキュラム」に沿って呼吸器内科、消化器内科、血液・幹細胞移植科、女性内科を研修します。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。
１年コース
上記の４科の中から所属診療科を選択し、他診療科とあわせて３か月ずつ研修します。
２年コース
１年コースに加え、所属診療科を１２か月研修します。２年目は４か月間以内に限り主科以外に下記の科へのローテーションを認めます。
呼吸器内科、消化器内科、女性内科、血液・幹細胞移植科、小児科、緩和医療科、画像診断科、泌尿器科、婦人科、整形外科、皮膚科、病理診断科

⑤乳腺専門医取得コース

【コース開始資格】外科専門医取得者、もしくは取得見込み資格を有する医師
【目的】乳腺専門医の取得
【期間】３年
【内容】日本乳癌学会および機構の定めた専門研修プログラムに準じたカリキュラムで研修し、乳腺診療に必要な医療技術、知識を統合的に習得し、質の高い医療が提供できる専門医の育成に努めます。
なお、原則３か月の麻酔科ローテーションと最大１か月の画像診断科業務補助が必須となります。
その他、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

⑥呼吸器外科専門医取得コース

【コース開始資格】医師免許取得後５年以上で外科専門医を取得している、もしくは研修期間内に取得見込みの医師
【目的】当院での研修期間内に呼吸器外科専門医取得
【期間】２年/３年
【内容】呼吸器外科専門医認定基準に定められた手術経験と学術実績、研修実績を経験して頂きます。
その他、希望により病理診断科等への研修も可能です。
なお、２年コースでは２か月の麻酔科ローテーション、１か月の画像診断科業務補助が、３年コースでは３か月の麻酔科ローテーション、１か月の画像診断科業務補助が必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

⑦消化器外科専門医取得コース

【コース開始資格】外科専門医取得者、もしくは取得見込み資格を有する医師
【目的】消化器外科専門医の取得
【期間】３年（研修期間の延長は原則認められません）
【内容】それぞれの消化器外科系診療科のローテーション（食道外科３か月、胃外科６か月、大腸外科６か月、肝胆膵外科３か月）と、内視鏡科３か月、病理診断科３か月、消化器内科３か月が組み込まれたローテーション研修を行います。残りの５か月は自由に診療科を選択し幅広く研修します。
なお、３か月の麻酔科ローテーション、１か月の画像診断科業務補助が必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

専門修練医コース

基本的に１つの診療科を幅広く研修します。研修終了後に専門医取得の要件を必ずしも満たすわけではありません。

⑧病理専門修練医

【コース開始資格】医師免許取得後２年以上の臨床研修を修了した医師
【目的】病理学会認定病理専門医取得および臨床細胞学会認定細胞診専門医取得を目標とし幅広く研修する
【期間】１年/２年/３年
病院長の承認が得られれば研修期間を１年コースで最長２年間、２年コースで最長１年間延長できます。
【内容】原則として、病理診断科に固定して研修しますが、希望により病理診断科以外の診療科で研修することも可能です。病理専門医資格を持っている方は専門領域に固定した研修も可能です。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

⑨放射線・陽子線専門修錬医

【コース開始資格】医師免許取得後２年以上の臨床研修を修了した医師
【目的】日本医学放射線学会の放射線科専門医または、日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会の放射線治療専門医取得を目指し広く放射線治療の臨床における実践能力を研修する
【期間】１年/２年/３年
病院長の承認が得られれば研修期間を１年コースで最長２年間、２年コースで最長１年間延長できます。２年コースでは３か月以内（画像診断科補助業務を除く）に限り、専攻科以外での研修が可能です。３年コースでは医師レジデントと同様のローテーションが可能です。
なお、いずれのコースも１か月以上の画像診断科業務補助が必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

⑩感染症専門修錬医（感染症フェローシップ）

【コース開始資格】医師免許取得後５年以上で、日本内科学会内科認定医を取得している、もしくは同程度の内科臨床経験を有する医師
【目的】感染症医療および院内感染対策に貢献できる臨床感染症科医を育成すること
【期間】２年/３年
【内容】本プログラムは臨床面ではベッドサイドと外来でのコンサルテーションを中心に研修を行い、カンファレンス・ジャーナルクラブ等による系統的な知識の習得や、臨床・感染対策上の問題解決に取り組みます。また、院内感染対策に積極的に関わることで、将来的にコントロールプログラムの運営の中心となるべくトレーニングを行います。
・２年コース
３か月以内（画像診断科補助業務を除く）に限り、専攻科以外での研修が可能です。病院長の承認が得られれば最大１年間延長できます。
・３年コース
医師レジデントと同様のローテーションが可能です。
なお、どちらのコースも１か月以上の画像診断科業務補助が必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

⑪再建・形成外科専門修練医

【コース開始資格】医師免許取得後満６年以上の、臨床経験があり、４年間の形成外科専門研修プログラムを修了済で形成外科専門医を取得前の医師
【目的】がん治療後の組織欠損や形態変化、機能低下の再建を行う、再建外科医の育成すること
【期間】２年/３年
【内容】術手技を習得するだけでなく、術前カンファレンス、術前検査、術後管理、術後評価など、再建手術を行うのに必要な思考、知識、姿勢を幅広く学びます。手術では遊離皮弁移植の執刀を目標とし、各自の習熟度に応じて適切な症例を担当します。他科や他職種とのチーム医療を実践するために、多職種カンファレンスに参加します。再建手術に関するエビデンスを発信するために、学会発表や論文執筆のスキルを学びます。研修期間は２～３年間です。２年コースの場合は原則２ヶ月間の麻酔科業務補助を、３年コースの場合は原則３ヶ月間の麻酔科業務補助が必須となります。２年コースの場合には、３ヶ月以内（麻酔科業務補助を除く）に限り、専攻科以外での研修が可能です。３年コースの場合には、医師レジデントと同様に４ヶ月以上、専攻科以外をローテーションすることが可能です。病院長の承認が得られれば研修期間を２年コースで最大１年間延長できます。２年コースを１年間延長した場合、追加で原則１ヶ月間の麻酔科業務補助が必須となります。また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。

基本領域専攻医コース（連携施設型）

新専門医制度の基本領域（１階部分）の研修の一部を連携施設として行うコースです。

⑫専攻医コース（連携施設型）

【コース開始資格】医学部卒業後３年目以降で、臨床研修を終了した専攻医
【目的】基本的ながんの診療経験を積むこと
【期間】３か月以上２年以下（総研修期間の延長は原則認められません）
【内容】研修期間が１年以上の場合は、外科系は１か月の麻酔科ローテーション、内科系は１か月の画像診断補助作業が必須となります。
また、がん遺伝子プロファイリング検査結果の検討を行うエキスパートパネルへの参加も可能です。
※こちらのコースは、専門医制度において静岡県立静岡がんセンターを連携施設とする基幹施設の専攻医のみが応募対象となります。それ以外の方の応募はできませんのでご注意ください。身分・待遇等については、基幹施設との取り決めに基づき決定されます。

歯科医師

レジデントコース

①歯科医師チーフレジデント（チーフデンタルオンコロジスト）

【コース開始資格】歯科医師免許取得後５年以上の臨床研修を終了した医師
【目的】がん治療に伴う口腔から顎顔面の歯科補綴的処置及びがん治療に伴うすべての口腔合併症に対応する事ができる歯科医師を養成する
【期間】２年間（総研修期間の延長は原則認められません）
【内容】医師と歯科のシームレスな連携で、研修・研究ができる唯一のレジデントコースです。原則３か月間の麻酔科ローテーションが必須となります。歯科外来診療を担当することで、地域がん拠点病院の歯科医療のリーダーを養成します。
※常勤職員（任期付）として採用します。くわしくはこちら

②歯科医師レジデント（デンタルオンコロジスト）

【コース開始資格】2013年以降に歯科医師免許を取得し、2025年４月１日時点で、２年以上の臨床経験を有する歯科医師
【目的】がん治療に伴う口腔から顎顔面の歯科補綴的処置及びがん治療に伴うすべての口腔合併症に対応する事ができる歯科医師を養成する
【期間】３年間（総研修期間の延長は原則認められません）
【内容】医師と歯科のシームレスな連携で、研修・研究ができる唯一のレジデントコースです。原則６か月間の麻酔科ローテーション、１か月間の画像診断科業務補助並びに原則３か月間の頭頸科ローテーションが必須となります。

③歯科医師短期レジデント（デンタルオンコロジスト）

※原則として、当院の歯科医師チーフレジデント、歯科医師レジデントの修了者は、こちらのコースにご応募いただけません。

【コース開始資格】歯科医師免許取得後２年以上の臨床研修を終了した医師
【目的】がん治療に伴う口腔から顎顔面の歯科補綴的処置及びがん治療に伴うすべての口腔合併症に対応する事ができる歯科医師を養成する
【期間】１年間（総研修期間の延長は原則認められません）
【内容】医師と歯科のシームレスな連携で、研修・研究ができる唯一のレジデントコースです。１０か月歯科研修と原則２か月間の麻酔科ローテーションが必須となります。
年度の途中からの研修開始も可としますが研修期間の延長は原則認められません。担当患者の配分等は短期レジデント以外のレジデントを優先します。

身分・待遇【専攻医コース（連携施設型）を除く】2025年度予定

（１）医師チーフレジデント、歯科医師チーフレジデント

（２）医師チーフレジデント、歯科医師チーフレジデント以外のコース

※　専攻医コース（連携施設型）で採用される方の身分・待遇等は基幹施設との取り決めに基づき決定されますが、特段の指示がない場合、身分・待遇等は（２）医師チーフレジデント、歯科医師チーフレジデント以外のコース　と同じになります。

静岡がんセンターのキャリアモデル

静岡がんセンターでは、レジデント修了後にチーフレジデントとして、チーフレジデント修了後にスタッフとして、それぞれ選考の後に勤務するといったステップアップが可能です。

静岡がんセンターが認定・指定・関連施設になっている学会等

問合せ先・願書送付先

〒411-8777
静岡県駿東郡長泉町下長窪1007番地
静岡県立静岡がんセンター　総務課企画人材班
TEL：055-989-5743（直通）　FAX：055-989-5783
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