よくある質問と答え
質問一覧
1. 受診方法について
2. 治療適応について
3. 治療の概要
- 年間の患者数はどのくらいですか。
- 治療は通院ですか。入院になりますか。
- 治療に伴う痛みや副作用はありますか。
- 治療にはどのくらいの期間がかかり、また何回照射するのですか。
- 外科手術や化学療法など、他の治療方法と陽子線治療のどちらを選ぶべきでしょうか。
- 前立腺癌の陽子線治療で直腸ハイドロゲルスペーサーを使いますか。
4. 治療料金等
- 陽子線治療は、どのくらいの費用を要するでしょう。
- 治療費はいつ、どのような方法で支払うのですか。
- 陽子線治療費の減免・利子補給制度について教えてください。
- 民間金融機関の陽子線治療に関するローンの概要・借受手続きについて教えてください。
答え一覧
1. 受診方法について
1.陽子線治療を受けるためには、受診方法などはどうすればよいですか。
■医療機関を通じての予約
現在の主治医の先生に相談し、治療適応の可能性があれば当センターへの紹介状を作成していただいてください。そして、その医療機関を通じて陽子線治療科または該当する病気を主に担当する診療科の予約をしていただきます。
(治療を検討したい方へ参照)■患者さん・ご家族からの予約
紹介状、検査資料などを揃えた上で、患者さんまたはご家族が個人予約センターへ電話し、直接予約をする方法もあります。
なお、初診日に治療適応の可否を判定できる場合と、検討会(カンファレンス)を経て後日結果をご連絡する場合とがあります。
2. 治療適応について
1.どのようながんが治療の対象となりますか。(治療の対象部位はどこか)
陽子線治療の対象疾患は、頭頸部(耳鼻咽喉科)がん、非小細胞肺がん、肝細胞がん、前立腺がん、およびその他の固形がんです。適応の判定は、疾患ごとの基準や個々の患者さんの臨床経過によって総合的に判断します。(対象となる疾患と適応条件 参照)治療対象の病巣が固形がんであり、原発巣であること。根治を目標にできること、さらに、病巣が最大径10cm未満で遠隔転移がないことも適応条件となります。
2.転移したがんは対象とならないのですか。
- ある臓器や部位に転移病巣がひとつだけの場合には照射の対象となることがあります。
- しかしいくつかの臓器や部位に複数の転移病巣があるときには、全身的治療を優先する必要があって、陽子線治療のような局所的治療では効果が不十分と考えられます。
3. 治療の概要
1.年間の患者数はどのくらいですか。
静岡がんセンターの実績は当センターの臨床実績を、ご参照ください。治療に当たっては放射線治療医、診療放射線技師のほか、施設の維持管理のための医学物理士など多くの専門職が必要となるため、今後も患者数の増加に応じたスタッフの充実に努めてまいります。(スタッフ紹介 参照)
2.治療は通院ですか。入院になりますか。
外来通院治療が可能です。通院距離・体調などから入院が必要となる場合もあります。
3.治療に伴う痛みや副作用はありますか。
陽子線による副作用は相対的には軽度で 、照射そのものでは痛みを感じることはありません。(陽子線治療の特徴 参照)起こりえる副作用は、照射部位によって異なるため、事前に十分な説明を行います。
4.治療にはどのくらいの期間がかかり、また何回照射するのですか。
治療期間や照射回数はがんの部位や大きさなどにより異なります。 10 回から40 回(平均では25回)程度で、週に5回平日(土日・祝祭日は休止しますが、年末年始や点検期間には“休日照射”で補います。)の 照射を行います。 1回当たりの治療時間は15~40分程度です。治療に必要な期間は平均して4~8週間程度になります。
5.外科手術や化学療法など、他の治療方法と陽子線治療のどちらを選ぶべきでしょうか。
次のような手順で各専門家の意見も検討しながら患者さんに最も適した治療方法を選択するお手伝いをします。治療を陽子線に限定することはありません。
- 検査を受けていただき、がんの状態を正確に把握する。
- がんの部位を担当する院内の診療科も受診していただき、ほかの治療方法についても専門医の意見を聞いていただく。
6.前立腺癌の陽子線治療でハイドロゲルスペーサーを使いますか
-
適応条件(日本放射線腫瘍学会指針)を満たす患者さんには、直腸粘膜への線量低減を目的として、ハイドロゲルスペーサーを使用しています。このスペーサー注入処置は局所麻酔下に会陰部皮膚を穿刺するもので、処置当日は1泊入院しいただき翌日の退院となります。下の図は、左から処置前、注入後、吸収後のMRI画像です。
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4. 治療料金等
1.陽子線治療は、どのくらいの費用を要するでしょう。
1件につき、基本料金は2,400,000円です(10回までの照射料を含む)。
さらに照射料金として、 5照射までを1単位として、1単位100,000円加算されます。陽子線治療料金に含まれる医療内容は、治療計画作成、固定具作製 、ボーラスコリメーター作製 、照射、治療計画用CT撮影、位置決め、治療計画変更に伴う一連の内容 となります。陽子線治療期間における陽子線治療以外の入院費、検査料等の医療費と食事療養費等は別料金となりますが、加入している健康保険等の利用が可能です。基本料金+照射料金の上限は2,800,000円です。静岡県民には陽子線基本料金の減免制度があり、基本料金の内200,000円が減免されます。
当センターの陽子線治療費 参照
2.治療費はいつ、どのような方法で支払うのですか。
陽子線治療料金は、全額を初回照射日にご請求します。その他の治療費については、外来においては外来受診の都度、入院においては退院時、もしくは月末締め翌月10日前後にご請求します。ご請求日から2週間以内に、静岡がんセンター2階会計窓口4でお支払いいただくか、スルガ銀行、静岡銀行、清水銀行の本支店でお支払いください。
3.陽子線治療費の減免・利子補給制度について教えてください。
陽子線治療を受ける県民(治療行為前1年以上県内在住者。同一世帯者含む)に対して、陽子線治療費の基本料金を200,000円減免します。また、陽子線治療費を一時的に支払うことが困難な方に対し、利子補給制度があります。これは、陽子線治療のための資金を金融機関で借りる際に発生する利子に対し助成を行うものです。利用実績は、 平成25年7月末現在で8件です。陽子線治療資金利子補給制度 参照
4.民間金融機関の陽子線治療に関するローンの概要・借入手続きについて教えてください。
県内の静岡銀行、スルガ銀行、清水銀行、三島信用金庫の四行では、陽子線治療資金にご利用いただけるローンを用意しています。● 関連金融機関静岡銀行(しずぎんテレホンバンクセンター)0120-286039
スルガ銀行(ダイレクトワン支店)0120-60-1616
清水銀行(コールセンター)0120-0-43289
三島信用金庫(営業統括部)0120-608-386ローン金利や借入方法等につきましては、お手数でも各金融機関のお問合せ窓口まで直接お尋ねください。民間金融機関の陽子線治療適用ローン概要等 参照