【掲載論文】AIによる非小細胞肺癌の術前治療に対する病理学的奏効性の定量的評価は可能
2026年8月28日
呼吸器内科部長 釼持広知
呼吸器内科医長 小野 哲
現在、多くの癌種において術前治療と手術を組み合わせた治療が広く行われています。術前治療の病理学的効果を手術検体で定量的に評価することは重要ですが、ガラス病理スライド全体を対象とした評価を顕微鏡による肉眼観察のみで行うことには限界がありました。
私たちはガラス病理スライドをデジタル化し、その画像データをAIに学習させることで、病理学的治療効果を定量的に評価するAIプログラムを構築し、AIによる評価の妥当性を検討しました。
本研究では、AIによる非小細胞肺癌術前治療の病理学的治療効果の評価値は、肉眼評価と比較して体系的に低値となる傾向がある一方で、両者の評価値は強い相関を示し、AIによる病理学的治療効果評価が実施可能であることを確認しました。これにより、AIを用いた術前治療効果の体系的かつ再現性の高い病理学的評価が可能となり、より精密な治療効果判定を通じて患者予後の向上につながることが期待されます。
今後は、本研究結果をより厳密に確認するため、多施設共同研究を進める予定です。また、産学連携によりAIプログラムの医療機器としての実用化を目指して取り組んでいきます。
▶掲載論文
| 雑誌名 | Cancer Treatment and Research Communications Volume 48, 2026, 101355 |
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| タイトル | (欧文)Artificial intelligence-powered evaluation of the pathologic response to preoperative therapy in non-small cell lung cancer | |
| (日本語表記)AIを活用した非小細胞肺癌術前治療の病理学的治療効果の評価 | ||
| 筆頭著者 | Akira Ono 小野 哲(静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科) | |
| 責任著者 | Akira Ono 小野 哲(静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科) | |
| 共同著者 | Takuya Kawata | 静岡県立静岡がんセンター 病理診断科 |
| Mitsuhiro Isaka | 静岡県立静岡がんセンター 呼吸器外科 | |
| Keita Mori | 静岡県立静岡がんセンター 統計解析室 | |
| Yohei Shirai | プラスマン合同会社 | |
| Yujiro Otsuka | プラスマン合同会社 | |
| Koji Muramatsu | 静岡県立静岡がんセンター 病理診断科 | |
| Kiyoshi Tone | 静岡県立静岡がんセンター 病理診断科 | |
| Hideyuki Harada | 静岡県立静岡がんセンター 放射線治療科 | |
| Yasuhisa Ohde | 静岡県立静岡がんセンター 呼吸器外科 | |
| Takashi Sugino | 静岡県立静岡がんセンター 病理診断科 | |
| Toshiaki Takahashi | 静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科 | |
| 掲載日 | 2026/8/7 | |
| URL | https://doi.org/10.1016/j.ctarc.2026.101355 | |
| https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42567104/ | ||



