小児(AYA世代)科について

スタッフ紹介

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小児科
部長 石田 裕二

小児(AYA世代)科の特徴・考え方

小児科は、こども(~15歳)の病気の予防や治療を担当する診療科です。がんセンターの小児科では、こどもにできるがん(小児がん)に特化した診療を行います。
成人は、肺がん、胃がんや大腸がんなど外につながりのある臓器からがんが発生することが多いのに対し、小児がんは、白血病(血液のがん)、悪性リンパ腫、脳腫瘍、全身の骨や筋肉にできる肉腫や芽腫など、外とはつながりのない場所から発生するがんが多く見られます
こどものがんは、がんの種類ごとにさまざまな治療があり、手術・放射線・化学療法(いわゆる抗がん剤といわれるお薬を使用した治療)などを、上手に組み合わせて治療していきます。

静岡がんセンター小児(AYA世代)科の特徴と治療方針

チームで診療に取り組む

集学的治療を効果的に発揮するために、複数の診療科、たくさんの職種(医師、歯科医師、看護師、チャイルライフスペシャリスト、心理士、理学療法士、作業療法士、言語療法士、放射線技師、その他)で、お子さん達の治療に当たっています。

急性期および晩期合併症を減らす医療を

小児がんでは、治療が効果的におこなわれ、腫瘍が長期間再発しない状態を維持できるケースが増えてきています。しかし治療中に苦痛を感じたり、治療後に腫瘍自体の影響や、手術・放射線・抗ガン剤などの治療の影響で、健康を損ねることがあります。また何年も経ってからこのような望ましくない症状(晩期合併症)が出てくることもあるのです。当科では晩期合併症を減らすために、長期的な機能を考慮した手術、陽子線治療を初めとしてこどもの将来を十分に考慮した放射線治療、より苦痛の少ない化学療法の投与方法の工夫などをおこなっています。

小児陽子線治療を実施している数少ない施設

当センターには、「小児陽子線治療」という小児がんのお子さんにとって非常に大切な治療機器とこれを支える治療チームがあります。小児陽子線治療を実施している施設は、全国に数カ所のみ。そこで当センターでは、全国の小児がん治療施設と連携し、治療を行っています。とくに小児医療の専門施設である静岡県立こども病院とには各臓器の小児科専門領域の支援をしてもらっています。

小児がん領域の新しい治療への取り組み

小児がんに対する新しい治療法の開発にむけて、他施設と一緒に、臨床試験(新しい治療法を適切なルールに従っておこなうこと)を実施したり、治験(お薬の効果と安全性を試して、そのデータを集めて、薬として使用することを認めてもらうための試験)をし、小児がん領域にこの大切な研究の成果を提供する努力をしています。

子育て世代のがん患者とその子どもたちを支援

小児科ではがんになった子どもだけでなく、未成年の子どもの育児をしながら自らのがん治療に取り組んでいるお父さんやお母さんも支援します。子どもの目線をたいせつにしながら、お父さんやお母さんの不安な気持ちに寄り添います。

AYA世代のがん診療の応援

AYAは、Adolescence and Young Adultの略。過去に小児がんの治療を受け成人になった人や、思春期や社会に出てまだ浅い時期にがんになってしまった人など、AYA世代はその世代独特の身体的な特徴、社会的事情などがあるといわれています。当センターでは、AYA世代の専門病棟を設置するなど、病院全体でこの世代のがん診療を応援しています。

小児(AYA世代)科からひとこと

小児科では、それぞれのがんを専門とする医師が、他の診療科の医師と協調しながら、治療をおこないます。また、医師以外のたくさんの医療スタッフも一緒にチームを組んで、こどもと家族を応援していきます。

医療関係者の皆様へ

多職種連携による集学的診療を実施しております。静岡県東部地域の小児がんの診療のみでなく、特に、静岡県立こども病院との連携を生かして、小児悪性固形腫瘍を中心とした診療をおこなっています。小児陽子線施設として、より晩期障害の少ない診療の提供、それらの評価を実施していきます。併用化学療法についても紹介施設と相談して提供しています。米国小児がん研究グループ(COG)との国際共同試験も準備しており、がんセンターの基盤を利用した早期開発に力を入れています。子育て世代のがん診療への家族全体の支援を目指して、特にChild Life Specialist (以下CLS)と共同してこれらに当たっています。近年課題としてあげられている、AYA世代の診療も、新規の病棟を立ち上げて、重点的に新しい課題として取り組む姿勢でいます。

専門分野・所属学会・資格

石田 裕二(部長)
Ishida, Yuji

専門分野

小児がん
がん患者家族支援

所属学会・資格等

日本小児科学会(専門医)
日本血液学会(血液専門医)
日本小児血液・がん学会
日本脳腫瘍学会
日本造血細胞移植学会
米国小児がんグループ国際会員

小児科

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