緩和医療科について

スタッフ紹介

22006 22003 22002 05002
緩和医療科
部長 佐藤 哲観
副部長
大野 茂樹
参与
安達 勇
医長
川村 泰一
医長
福冨 晃
s234-10284-203 22005    
医長
川上 恭平
医長
石川 ゆりか
レジデント
髙澤 剛
   

緩和医療科の特徴・考え方

がんのあらゆる段階において、患者さんや御家族は診療についての悩み、身体の苦痛、心の苦痛、暮らしの負担などでつらい思いをします。がん治療に伴う身体の苦痛は各診療科において支持療法が実施されますが、がんの症状が悪化した場合、支持療法の効果が十分でない場合、あるいは心のケアが必要な場合、緩和医療科が緩和ケアを提供します。
緩和医療科では、緩和医療の専門知識のある医師、公認心理師、薬剤師、看護師、医療ソーシャルワーカーなどのメンバーが多職種で連携して緩和治療や緩和ケアを提供し、患者さんの苦痛の軽減に努めています。

静岡がんセンター緩和医療科の特徴と治療方針

入院時の苦痛には、多職種からなる「緩和ケアチーム」が対応

がんの患者が感じる苦痛は、痛みなど身体的なつらさ、病気に対する不安など心理的なものなどさまざまです。緩和ケアは終末期限定のケアと捉えられがちですが、抗がん剤の副作用による吐き気や術後の痛みなど、がんのあらゆる段階において苦痛を生じる可能性があります。一般病棟では、医師(緩和医療科および腫瘍精神科)・看護師・薬剤師・公認心理師・医療ソーシャルワーカーら、各方面のスペシャリストからなる「緩和ケアチーム」が、担当医や病棟看護師と相談しながら積極的に苦痛の軽減を図ります。一般病棟に入院中に専門的な緩和ケアが必要となった場合は、主担当医から緩和ケアチームへ依頼をいただきますが、年間600人を超える患者さんが、主科での治療と並行してこの緩和ケアチームによる診療を受けています。緩和ケアチームによる専門的な緩和ケア(症状緩和を含む)を受けることをご希望の場合は、どうぞ遠慮なく担当医や外来・病棟看護師、薬剤師などにご相談ください。

集中的に苦痛を緩和するための「緩和ケア病棟」を設置

当院には、緩和ケアを集中的に行うための「緩和ケア病棟」が2病棟(4西病棟、緩和ケア病棟別棟)設置されています。緩和ケア病棟では、緩和ケアを専門とする医師を中心に、看護師、薬剤師、公認心理師などのスタッフが連携して患者さんやご家族の治療やケアにあたります。症状緩和に必要で患者さんにとって利益が大きいと判断した場合には、患者さんやご家族の希望に沿って、放射線治療、神経ブロック、IVR治療なども積極的に実施しています。50床の緩和ケア病棟はがん診療連携拠点病院の中でも最大規模で、症状緩和のための短期入院から最期の看取りまで、年間500人以上に及ぶ多くの患者さんが利用しています。在宅療養中に状態が変化した場合には、できるだけ迅速に入院に対応します。入院が必要となった場合は、原則的に一旦紹介元の診療科へ入院していただき、登録順に緩和ケア病棟へ転棟していただきます。緩和ケア病棟から一旦退院された場合には、原則としてすぐに緩和ケア病棟への緊急入院が可能です。
※他の医療機関で治療中の患者さんも受け入れていますが、緩和医療科の外来で面談させていただいてからの入院となります

通院患者さんは「緩和医療科外来」で対応

通院が可能な患者さんは、外来で治療を行います。苦痛を緩和する治療に加えて、生活全般のアドバイスや今後の療養場所の相談などにも応じています。また、他の医療機関に通院中の患者さんでも受診できる窓口を設けており、外来で症状緩和を行っています。がんによる痛みに対して神経ブロックが適応となる場合は、神経ブロック外来(毎週火曜日午後)での対応が可能です。

神経ブロック外来を新設

 当科では、がん疼痛に対する神経ブロック療法を積極的に実施しております。

 入院中の患者さんには、緩和ケアチームが対応いたしますが、当院外来通院中の患者さんや、他の医療機関において治療を受けている患者さんに対しては、毎週火曜日の午後に神経ブロック外来の診療枠を設けております。当院各診療科の主担当医または現在治療を受けている医療機関の主治医からの紹介状が必要となりますので、神経ブロックによる疼痛緩和をご希望の場合には、主担当医あるいは主治医にご相談ください。

 当科で積極的に実施している神経ブロックは、以下の通りです。

①上腹部内臓の痛みや傍腹部大動脈リンパ節腫大による痛みに対する内臓神経ブロック

②骨盤腔内の内臓の痛みに対する上下腹神経叢ブロック

③肛門部や会陰部の痛みに対する仙骨硬膜外エタノール注入法

④その他(神経根ブロック、持続くも膜下鎮痛法、など)

急変時には近所の医療機関で治療が受けられる「緩和ケア地域連携」を整備

当院では、静岡県東部地域を中心にした医療機関と「緩和ケア地域連携」を行い、在宅療養中の患者さんが苦痛を感じた時にはすぐに近隣の医療機関でも治療が受けられる体制を整えています。ひとまず近隣の医療機関に入院し、状態が落ち着いてから当院緩和ケア病棟へ転院することも可能です。当院緩和ケア病棟への入院を希望される場合は、まず緩和医療科外来での面談が必要となります。

緩和ケアを受けたい方へ

  緩和ケアを受けたい方はこちらのリンクをクリックしてください。

緩和医療科からひとこと

苦痛を緩和する方法はたくさんあります。われわれ緩和医療科のスタッフは、患者さんの苦しみが少しでも軽くなるよう、それぞれが持つ専門性を駆使して治療やケアを行います。当科での治療やケアは、全国的にみても屈指の質と量を誇れるものとスタッフ一同自負しております。つらいと感じたら我慢しないで担当医や看護師に伝えてください。

専門分野・所属学会・資格

佐藤 哲観(部長)
Sato, Tetsumi

専門分野

緩和医療学
ペインクリニック

所属学会・資格等

日本緩和医療学会(認定医)
日本ペインクリニック学会 (専門医)
日本麻酔科学会(専門医)
死の臨床研究会
医学博士

大野 茂樹(副部長)
Ono, Shigeki

専門分野

一般内科学

所属学会・資格等

日本内科学会(認定医)

安達 勇(参与)
Adachi, Isamu

専門分野

緩和医療学
臨床腫瘍学

所属学会・資格等

日本緩和医療学会(名誉会員)
日本死の臨床研究会(教育研修委員)
日本内科学会(認定医)
日本東洋医学会(専門医)
日本乳癌学会(名誉会員)
医学博士

川村 泰一(医長)
Kawamura, Taiichi

専門分野

消化器外科(特に胃癌の外科治療)

所属学会・資格等

日本外科学会(専門医)
日本消化器外科学会(消化器がん外科治療認定医、専門医)
医学博士

福冨 晃(医長)
Fukutomi, Akira

専門分野

消化器がん(膵がん・胆道がん)に対する化学療法

所属学会・資格等

日本内科学会
日本消化器内視鏡学会
日本消化器病学会
日本臨床腫瘍学会
日本膵臓学会

川上 恭平(医長)
Kawakami, Kyohei

専門分野

緩和医療学

所属学会・資格等

日本緩和医療学会(認定医)
死の臨床研究会

石川 ゆりか(医長)
Ishikawa, Yurika

専門分野

緩和医療学

所属学会・資格等

日本緩和医療学会(指導医)
日本外科学会(認定登録医)
日本がん治療認定医機構(認定医)
死の臨床研究会

髙澤 剛(レジデント)
Takazawa, Tsuyoshi

専門分野

緩和医療学

所属学会・資格等

日本緩和医療学会
緩和ケア研修会修了
日本医学放射線学会
日本放射線腫瘍学会

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