レジデント向け情報
研修の特徴
大腸外科では2022年度は原発大腸癌切除、554例と、国内トップ2の手術件数を、スタッフ5人と全国から当科の研修を希望し集まったレジデントでおこなっています。
特に鏡視下手術を積極的におこなっており、2022年度は腹腔鏡下大腸切除術が年間190件ロボット支援大腸切除術が282件ありました。全てのスタッフが日本内視鏡外科学会の技術認定医、およびロボット支援手術認定プロクターを取得しています。大腸がんロボット手術件数は日本一で、「da Vinci サージカルシステム大腸症例見学施設」でもあり、全国から多くの外科医が見学に訪れています。また、ロボット支援下での側方郭清も数多く行っています。
解剖に則った剥離層で手術を学ぶことができ、直腸がんの根治性と機能温存の両立について理解を深めることが出来ます。また肛門に近く、通常なら永久人工肛門になってしまうような直腸がんでも、ISR等の肛門温存手術も数多く行われています。局所進行直腸がんや再発がんに対しての骨盤内臓全摘術などの拡大手術も積極的におこなっており、泌尿生殖器の合併切除から再建に至るまで、すべて大腸外科で研修することが出来ます。
研修コースと研修内容
レジデントは症例ごとにスタッフとマンツーマンで受け持ち医となり、診断・治療・手術にあたります。積極的に腹腔鏡下手術の執刀も行い、日本内視鏡外科学会技術認定医取得を目標とします。また、ロボット手術のcertificateを取得し、助手並びに、経験豊富な常勤医師のもとで指導をうけつつ執刀も可能となります。
アニマルラボでの腹腔鏡下手術手技講習や、年4回以上のビデオクリニック(大腸外科スタッフとレジデントが執刀したビデオを見ながら積極的に意見交換を行う会)を行っています。また、国立がん研究センターやがん研有明病院など、国内有数のハイボリュームセンターとの腹腔鏡下手術カンファレンスも定期的に行っています。また、【長泉低侵襲セミナー】と題して、静岡がんセンター大腸外科に所属したレジデントOBを招き、現在勤務している病院で行っている手術手技の披露、問題点や困っている点を発表しあい、交流を続けています。
週1回の症例検討カンファレンスを消化器内科、内視鏡科、画像診断科と合同で行うことを通じて知識を高めることが出来ます。大腸外科以外にも他外科、画像診断科や内科、緩和ケア科緩和医療科など、研修課程を自分の将来設計にもとづいて選択できます。
レジデントの声
森 千浩 医師 令和4年から研修中 現在研修期間2年6ヶ月 レジデントとして勤務
私は、2022年4月から大腸外科レジデントとして入職し、現在3年目のレジデントとして日々研鑽を積んでおります。
当科の研修では年間500例以上の原発大腸がん手術を行う全国トップレベルの手術を実際に目で見て学ぶことで、「上手にがんを治す」スキルを身につけることができます。現在はレジデントが日本内視鏡外科学会の技術認定取得にロボット支援手術で取り組んでおり、月に2-3回のビデオ検討を行い、全国から集まった意欲の高い同僚レジデントからの指摘やスタッフからの熱い指導を受け、常に手術手技を向上させ、「成長と進化を継続する」ことができます。ロボット支援手術が提出可能となった初回の2023年度には当科より全国4人の合格者のうちの1人を輩出しました。私自身も2024年度にロボット支援手術での提出を予定しています。その他に市中病院でなかなか経験できない、低位の直腸がんに対する肛門温存手術の手技や術後管理について学ぶことができることは非常に貴重であると思います。また豊富な症例を活かした研究も行うことができ、多くのレジデントが積極的に学会発表や論文作成にも取り組んでいます。
1年の他科ローテート期間には初期研修以降なかなか学ぶ機会のなかった他科からのがん診療を勉強する機会も得られます。当科研修に戻った後も、多くの優秀な専門科の先生や高度な専門知識を持ったコメディカルと連携することで「患者さんと家族を徹底支援する」医療を学ぶことができるのは大きな魅力だと感じています。
大腸がんのロボット手術に興味があって、日常臨床や学術活動に積極的に取り組むことのできる熱い若手の消化器外科の先生を募集しております。「百聞は一見にしかず」と言いますので、興味のある先生は是非一度見学にお越しください。心よりお待ちしております。