森 裕晃医師、2025年度 日本形成外科学会「学術奨励賞最優秀賞 基礎部門」を受賞しました
2026年5月28日
再建・形成外科部長 安永能周
当科の森裕晃医師が「2025年度 日本形成外科学会 学術奨励賞最優秀賞 基礎部門」を受賞し、第69回日本形成外科学会総会・学術集会において表彰されました。
- 受賞者:森 裕晃医長(現所属:横浜市立大学形成外科学教室)
- 論文名:The antitumor mechanism of immuno-flap treatment in a rat model of head and neck cancer. Cancer Immunol Immunother. 2025 Nov 3;74(12):355. doi: 10.1007/s00262-025-04208-8.
Hiroaki Mori, Yasuto Akiyama, Chie Maeda, Akari Kanematsu, Tadashi Ashizawa, Kazue Yamashita, Haruo Miyata, Akira Iizuka, Tomoatsu Ikeya, Yoshichika Yasunaga, Jun Araki
【研究概要】
形成外科はこれまで悪性腫瘍切除後に皮弁を用いた再建を行い、機能および形態の回復を担ってきました。
本研究では、樹状細胞(dendritic cell: DC)を皮弁内に投与し、そのまま腫瘍部へ移植する「免疫皮弁(immuno-flap)」という新たな概念を提唱しました。
まず、DC培養法を改良し、DCの生存率・純度・収量を大幅に向上させました。そのうえで、皮弁内へ投与したDCが24〜72時間以内に所属リンパ節へ移行し、腫瘍特異的T細胞応答を誘導することを明らかにしました。さらに、長期治療モデルでは腫瘍内壊死組織の増加、T細胞浸潤の増強、IFN-γ産生細胞の増加など、明確な抗腫瘍免疫活性化が確認されました。 皮弁は、血流およびリンパ流を保持したまま移植できる形成外科特有の手技です。本研究は、この構造的特性を利用することで、腫瘍近傍において免疫細胞を活性化しうる新たな治療基盤となる可能性を示しました。
受賞者から
このたび、日本形成外科学会の学術奨励賞を受賞し、大変光栄に存じます。本研究は井上啓太医師の先行研究を発展させたものです。初めての基礎研究でしたが、免疫治療部の先生方に多大なるご指導とご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
森 裕晃



