【掲載論文】皮下ガドブトロール造影MRリンパ管造影の有用性と安全性を第2相試験で確認

2026年4月8日
再建・形成外科部長 安永 能周

 がん治療後の四肢リンパ浮腫に対するリンパ管静脈吻合術(LVA)では、機能するリンパ管を術前に正確に見つけることが重要です。本研究では、静岡県立静岡がんセンターにおいて、LVAを予定する国際リンパ学会分類2期の二次性四肢リンパ浮腫患者を対象に、皮下ガドブトロール造影MRリンパ管造影(MRL)の安全性と有用性を、前向き単施設・第2相試験として検証しました。
 30例が登録され、解析対象は29例33肢でした。7日以内の重篤な有害事象、すなわちアナフィラキシー反応や治療を要する皮膚合併症は認めませんでした。また、MRLは比較対象であるICGリンパ管造影よりも中枢側までリンパ管を描出し、吻合に用いたリンパ管の65%はMRLでのみ同定可能でした。MRLに基づくリンパ管同定の陽性的中率は97%で、深部リンパ管の術前マッピングにも有用でした。
 以上より、皮下ガドブトロール造影MRLは、LVAの術前計画に役立つことが示されました。

掲載論文

雑誌名 Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery. 2026 Feb 21:115:293-301.
タイトル Safety and utility of subcutaneous gadobutrol-enhanced MR lymphography for preoperative mapping in lymphovenous anastomosis: A phase II trial
リンパ管静脈吻合術の術前マッピングにおける皮下ガドブトロール造影MRリンパ管造影の安全性と有用性:第2相試験
(略称表記名)皮下ガドブトロール造影MRLの安全性と有用性を検討した第2相試験
筆頭著者 安永 能周 Yoshichika Yasunaga
(静岡県立静岡がんセンター 再建・形成外科)
共同著者と所属施設 Akifumi Notsu 静岡県立静岡がんセンター 臨床研究支援センター
Jun Araki 静岡県立静岡がんセンター 再建・形成外科
Hiroaki Mori 静岡県立静岡がんセンター 再建・形成外科
Kyoichi Murakami 東京科学大学 再建形成外科
Ken Matsubara 東京大学 形成外科
Ippei Kawashima 静岡県立静岡がんセンター 画像診断科
Kensei Shirata 静岡県立静岡がんセンター 画像診断科
Takeshi Aramaki 静岡県立静岡がんセンター 画像診断科
Kazuaki Nakashima 静岡県立静岡がんセンター 乳腺画像診断科
掲載日 2026年2月21日
URL https://doi.org/10.1016/j.bjps.2026.02.043
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41819032/

再建・形成外科

再建・形成外科