中村翔吾医師、2025年度 日本形成外科学会 若手学術奨励賞を受賞しました

2026年6月12日
再建・形成外科部長 安永能周

当科の中村翔吾医師が「2025年度 日本形成外科学会 若手学術奨励賞」を受賞し、第69回日本形成外科学会総会・学術集会において表彰されました。

【研究概要】
 頭頸部再建における遊離組織移植では、レシピエント血管の選択が手術成績を左右する重要な要素です。本研究では、外頸静脈(external jugular vein: EJV)の合流様式に着目し、術前造影CTを用いてその解剖学的特徴を体系的に評価し、新たな4型分類を提唱しました。
2022年4月以降に当院で頭頸部再建術前に頸部造影CTを施行した50例100側を解析した結果、EJVは鎖骨下静脈分枝(SCV)型、共通幹(VA)型、内頸静脈分枝(IJV)型、EJV欠損(no-EJV)型の4型に分類され、それぞれ47%、37%、11%、5%の頻度で認められました。特にIJV型およびno-EJV型では、腫瘍切除や頸部郭清に伴いEJVをレシピエント静脈として使用できない可能性があり、両者を合わせた16%が潜在的なリスクを有することが明らかとなりました。
頭頸部再建では、外頸静脈が唯一の吻合候補となる症例も少なくありません。本研究は、術前CTによるEJV分枝形態の評価が安全なレシピエント静脈選択に有用であり、形成外科と頭頸部外科との術前連携を強化するとともに、再建手術の安全性向上に寄与する新たな指標となる可能性を示しました。
 
受賞者から

このたび、日本形成外科学会学術奨励賞(若手部門)を受賞し、大変光栄に存じます。本研究は、頭頸部再建におけるレシピエント静脈選択の安全性向上を目指して取り組んだ臨床研究です。研究を進めるにあたり、ご指導いただいた安永能周先生をはじめ、多くの先生方、共同研究者の皆様に多大なるご支援を賜りましたことを心より感謝申し上げます。今後も臨床に直結する研究を通じて、頭頸部再建のさらなる発展に貢献できるよう努めてまいります。

中村 翔吾 

再建・形成外科

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