レジデント向け情報

研修の特徴

静岡がんセンター頭頸部外科は毎年400件以上の頭頸部腫瘍に関する手術を行なっている全国有数の頭頸部がん専門診療科です。そのようなHigh volume centerの中で、周術期の管理や手術手技などを通して、頭頸部がん専門医として必要な知識と技術を確実に培っていくことが出来ます。頭頸部領域における解剖的・機能的特徴を踏まえ、毎週多職種にて合同カンファレンスを行い、機能温存と根治性の観点から治療方針を決定しています。とくに早期がんに対しては低侵襲の内視鏡下手術を積極的に導入しています。一方進行がんに対しては遊離皮弁による再建移植手術や頭蓋底手術の他、化学放射線治療後の再発例に対する救済手術など高度の技術を要する手術も数多く行なっています。手術治療、薬物治療、放射線治療など今後さらに多岐にわたるであろう頭頸部がん診療を、全国トップレベルの腫瘍内科、放射線陽子線治療科、再建形成外科、脳神経外科、食道外科、内視鏡科、IVR科、眼科、歯科口腔外科、さらには栄養室やリハビリテーション科といった多職種と連携し、集学的治療を実践するチームの一員として研修を行ってもらいます。またJCOG頭頸部がんグループやその他の多施設共同臨床研究にも参画しており、全国の頭頸部がん診療にあたる医師と繋がりを構築しながら、頭頸部がんの新規治療や最新の知見にも触れることが出来ます。

研修コースと研修内容

頭頸部がん診療における基本的な知識と技術を、多くの症例を経験する中で学び、頭頸部がん専門医として必要な基本的技能を習得することを目標とします。レジデントコースでは、研修期間の過程において他領域の外科や病理診断科などの診療科を一定期間ローテーションすることにより幅広い知識を身に付けることが出来ます。チーフレジデントコースではがんセンターレジデントやそれに準ずる臨床経験を踏まえ、より実践的な臨床能力や専門的知識を体得するための研修を目標とします。いずれのコースでも頭頸部外科の基本術式である頸部郭清術については、充分な経験を積むことが可能です。また習熟度に応じて頭頸部がん専門医として必要となる悪性腫瘍の原発切除(喉頭全摘、咽頭悪性腫瘍切除、甲状腺全摘、口腔進行癌切除)についても多数経験を積むことが可能です。耳鼻咽喉科科専門医や頭頸部がん専門医取得前、大学院在籍中など研修期間の個々の状況に応じて学会発表や論文作成をバックアップしており、頭頸部外科医として総合的な能力を養うことができます。

頭頸部外科

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