主な診断方法・治療法・手術件数

担当領域

あらゆる部位のがん手術の麻酔管理

主な診療内容

・全身麻酔(点滴からの注射や吸入麻酔による)
・硬膜外(こうまくがい)麻酔(肺、胃、肝臓、大腸、婦人科、泌尿器などの手術)
・手術後の痛みの軽減
・手術中の血圧や呼吸状態の調整

麻酔科管理麻酔症例数(2017~2022年)

  2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
全身麻酔(吸入) 1855 1927 2030 2046 2197 2125
全身麻酔(TIVA) 23 28 55 50 65 65
全身麻酔(吸入)+硬脊伝麻 1667 1650 1618 1541 1457 1429
全身麻酔(TIVA)+硬脊伝麻 24 24 19 15 34 32
脊椎麻酔+硬膜外麻酔 1 1 0 0 0 0
硬膜外麻酔 0 0 0 0 0 0
脊髄くも膜下麻酔 6 12 6 5 7 4
伝達麻酔 0 0 1 0 0 0
その他 0 0 0 0 0 1
計(麻酔科管理のみ) 3576 3642 3729 3657 3760 3656

麻酔法の種類

全身麻酔

静脈注射またはガス麻酔薬を肺から吸入することにより、意識をなくし、痛みを感じることなく手術が受けられます。これにより、あらゆる手術を実施することができます。麻酔中は呼吸が弱くなる、あるいは停止するため人工呼吸が必要となり、麻酔中は肺に繋がる気管内に人工呼吸用の管を挿入しますが、意識のない間に限られますので苦痛はありません。手術を安全に行うためには、強い鎮痛薬である麻薬や筋肉の緊張を緩める薬剤(筋しかん薬)も一緒に使います。麻酔中は麻酔薬により血圧が下がりやすくなり、常時血圧や脈拍などの監視が必要であり、麻酔科医が薬物や輸液により調整を行って安全な麻酔を提供します。
最近の麻酔薬は効果が切れるのは早く、多くの方は手術終了後30分以内には話ができるようになります。麻酔終了後には、下記の硬膜外麻酔あるいは麻薬の注射により手術の痛みを抑えることができます。

硬膜外麻酔

背中の背骨の隙間から細い管を入れ、脊髄(せきづい)の周辺に局所麻酔薬や麻薬を注入して、胸より下の傷の痛みを感じなくすることができます。この麻酔法だけでは意識がありますので、通常は全身麻酔を併用します。肺や腹部の手術、下肢の手術に使用します。手術終了後も薬物の注入を続けることにより手術の痛みを抑えることができます。

脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)

腰の背骨の隙間から細い針を使い、脊髄に直接局所麻酔薬を注入して、一時的に下半身の痛みを感じなくします。同時に下肢の運動もできなくなります。下腹部や下肢の手術に用いられます。通常は3~4時間で、知覚も運動も回復します。

麻酔科

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