化学療法センター
化学療法センターは、外来で化学療法(抗がん薬による薬物療法)を行うための専用施設です。患者さんが不安なく安全に治療できるよう、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士などのスタッフが患者さんの支援を行っています。体調が悪化したときは、外来診察(24時間対応)や、必要に応じて入院できる体制が確保されています。体調がすぐれないときは、「体調がすぐれないときの連絡先」をご覧のうえ、病院へご連絡ください。
近年は、従来から使用されている殺細胞性の抗がん薬に加えて分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など新しい作用機序の抗がん薬による治療が行われる機会が多くなり、外来通院で化学療法を行う患者さんの数は増加しています。抗がん薬による薬物療法の治療選択は複雑になり、選択した抗がん薬によって副作用が大きく異なっています。そのため、これまで以上に各々の患者さんに応じた個別の対応が必要であり、適切な情報提供の重要性が増してきています。このページの下にあります「役立つ情報の関連リンク」の情報もご活用ください。
スタッフの配置
- 専任の常勤医師 2名(緩和ケア研修を受けた医師2名)
- 専任の常勤看護師 21名(がん薬物療法看護認定看護師1名、がん化学療法看護認定看護師2名)
- 専任の常勤薬剤師 9名(がん専門薬剤師2名、がん薬物療法認定薬剤師4名)
- 専任の常勤管理栄養士 1名(がん病態専門管理栄養士1名)
支援内容
- 各診療科、患者家族支援センター、よろず相談等の関連部署と連携を図りながら、医師、看護師、薬剤師、栄養士等の多職種が協力して、患者さんと家族を支援しています。
- 看護師と薬剤師は治療や副作用に関する情報提供を行い、外来で化学療法を受ける患者さんが、自宅でも副作用症状に対処できるようセルフケア支援を行っています。また、管理栄養士が食事内容や摂取量を把握して、食事の工夫などの相談に対応しています。
- 初めて化学療法センターを利用される際には、問診票を通して患者さんの悩みを把握するとともに病状や治療等による心理的不安を軽減するため、がん薬物療法を専門とする認定看護師が個別に対応することを検討させていただきます。
化学療法センターでの治療の流れ
- 再診受付(2階)
- 血液検査(2階 ㉖採血室)
採血後、検査結果が出るまでに1時間程度かかります。
予約時間に診察ができるように時間に余裕をもってお越しください。 - 診察受付(1階・2階 各診療科受付)
診察の前に体温・血圧・体重測定をお願いします。 - 医師診察(1階・2階 各診療科診察室)
ご自身の体調や自覚症状、自宅での様子などを担当医師にお話ください。
検査結果を確認して治療の実施を担当医師が判断します。 - 化学療法センター受付(3階 ㉜化学療法センター)
受付順に治療を行います。診療が終わりましたら、先に化学療法の受付をしてください。
抗がん薬と部屋の準備に合わせて30分~2時間程度お待ちいただくことがあります。
受付時に待ち時間の目安をお伝えします。待ち時間に他の診療科受診や食事等、院内で自由にお過ごしください。
急用などで病院外に出る場合は、ファイルと呼出し機を①受付窓口に預けてください。
戻られましたら化学療法センター受付に声をかけてください。 - 入室・治療開始(3階 ㉜化学療法センター)
抗がん薬と治療室の準備が整い次第、呼出し機でご連絡し、治療室へご案内いたします。
抗がん薬を投与する際の照合に診察券を使用しますので、診察券を手元に準備してください。 - 治療終了・会計・薬剤受け取り・帰宅(2階 ②会計、③薬剤受け取り)
使用する薬剤によって車の運転ができない場合があります。
その場合は、公共機関を利用するかご家族に送迎をお願いしてください。
化学療法センターからのお願い
- 付き添いの方1名は自由に出入りできますが、お部屋から出る際は呼び出し機の携帯をお願いします。
携帯電話はマナーモードに設定してください。メールはできますが、通話はご遠慮ください。
- 室内での飲食はできますが、臭いの強い食材はご遠慮ください。飲食後のゴミは、入口分別容器に捨ててください。
- 治療中、テレビの視聴ができます。
<ご自分で用意していただくもの>*お帰りの際取り忘れにご注意ください
・テレビカード(待合室自販機で購入可能)・イヤホン(私物または、売店でも購入可能) - ナースコールは気分が悪いときやトイレに行きたいときに押してください。点滴終了時にポンプのアラームが鳴りますが、その音を聞いて看護師が来ますので、しばらくお待ちください。
- トイレに行く際は、部屋番号(点滴棒に部屋番号を記しています)をお確かめください。
- 点滴の針を抜いた後、血が止まりにくい方は、個人用の止血バンド(売店でも購入できます)をご用意ください。
体調がすぐれないときの連絡先
連絡先 | 055(989)5222 (代表) ※24時間相談対応体制 |
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*平日の日中は診療科担当者や担当部署におつなぎします
*夜間休日は救急外来担当看護師へおつなぎします
*病院へ連絡する際に準備するもの:診察券・次回の受診予約表・お薬手帳
【次のような症状に気づいたら病院に連絡してください】
- 38℃に近い熱、または38℃以上の発熱がある場合
- 抗がん剤治療後に、吐き気が24時間以上続き、食事・水分が摂取できない場合
- 抗がん剤治療後に、下痢が4回/日以上あり、下痢止めを内服しても改善しない場合
- 息切れがする、静かにしていても息苦しさが治まらない場合
- 空咳が続く場合
- 手足の力が入りにくい場合
- 意識がぼーっとしたり、強いだるさのため動くことが困難な場合
- 皮膚の炎症や皮疹が悪化した場合
- 点滴をしていた部位の血管に沿って赤みや疼痛がある場合、水ぶくれができた場合
役立つ情報の関連リンク
- がんやがん治療について学ぶ
冊子(PDF)・電子書籍・動画・リンク一覧 - がん治療によって生じるつらさをやわらげる情報
SURVIVORSHIP.JP -がんと向きあって- - がんやがん治療に伴う不安や悩み(就労、妊孕性温存など)の相談
よろず相談(がん相談支援センター) - がんやがん治療によっておこる外見の変化に対する支援
アピアランスケア
スタッフ紹介
村上 晴泰(化学療法センター長・新規治療開発科部長兼務)Murakami, Haruyasu
- 専門分野
肺癌化学療法
臨床腫瘍学- 所属学会・資格等
日本内科学会 (認定医、専門医)
日本臨床腫瘍学会
日本呼吸器学会 (専門医、指導医)
日本癌学会
日本肺癌学会
日本癌治療学会
日本がん治療認定医機構(認定医)
米国臨床腫瘍学会(ASCO)
医学博士
對馬 隆浩(化学療法センター医長・消化器内科医長兼務)Tsushima, Takahiro
- 専門分野
消化器がんに対する化学療法
- 所属学会・資格等
日本内科学会(認定内科医)
日本臨床腫瘍学会
欧州臨床腫瘍学会(ESMO)
米国臨床腫瘍学会(ASCO)
緩和IVR研究会
日本食道学会
医学博士