8西病棟

病棟紹介

8西病棟は胃外科、消化器内科の混合病棟です。外科・内科混合のため術前から終末期と幅広い患者さんと関わることができます。また、外科・内科共に医師による臨床研究・治験も盛んに行われています。

看護の特徴

学べる看護

胃外科では、胃がんの患者さんの周術期看護を行っています。腹腔鏡下手術も数多く実施され、全国でも有数の手術件数を誇っています。
クリニカルパスを導入し、手術侵襲が少ない手術を行うことで在院日数の短縮につながっています。高齢のがん患者が増加している中、病棟では高齢者の周術期管理に視点をおいた取り組みも行っています。

・胃がんの周術期の看護
・意思決定支援
・エンドオブライフケア

 

 

消化器内科は、主に胃がん・食道がん・膵臓がん・大腸がんの患者さんを対象に、がん薬物療法や放射線療法、終末期の療養支援を行っています。また、治療期から終末期までの患者さんを対象に緩和ケアを提供する等、幅広い看護を展開しています。
がん薬物療法や放射線療法では、患者さんに治療スケジュールや副作用の出現時期、対処法を説明・指導し、治療が完遂できるようセルフケアの獲得を支援しています。また、副作用に応じた対処法を実践し、難渋する場合は緩和ケアサポートチームと連携して、積極的に症状緩和を行っています。患者さんが安全・確実にがん薬物療法を受けられるよう、薬剤師と協働して薬剤管理を実施している他、薬剤の投与順番や流量のダブルチェック、点滴中の定期的な観察を行う等の予防的な対応にも意識を向けています。
治療に伴う副作用や病状の進行によって経口摂取できない患者さんに対しては、経管栄養や静脈栄養の管理を説明・指導し、栄養管理にも努めています。
患者さんが希望する場所で療養生活を送ることができるよう、多職種連携による退院・転院調整にも力を入れています。
在宅療養中に緊急入院される患者さんも多いため、緊急性の高い治療・看護も学ぶことができます。

・消化器系のがん薬物療法の看護
・放射線療法の看護
・経口摂取ができない患者の看護
と指導
(在宅中心静脈栄養法や経管栄養の導入指導)
・意思決定支援
・臨床倫理
・がんの終末期看護

 

 

緩和治療では、緩和ケアサポートチームと協働し、がん疼痛や呼吸困難、悪心や腹部膨満感などの消化器症状、不眠やせん妄などの苦痛症状に対して、薬剤や看護ケアを用いて苦痛を最小限にし、患者さんが安楽に療養できるよう支援しています。また、臨床心理士と協働して、本人・家族の精神的な支援も行っています。

・症状マネジメント
・家族看護

部署の重点的な取組と成果

取組 内容 成果
せん妄患者さんへの対応 ・胃外科・消化器内科で使用するクリニカルパスの薬剤指示を変更した。
・せん妄に関する勉強会を重点的に行い、予防と発生時の対応を共有した。
・予防策を早い時期から行う意識が高まった。
・せん妄に対する看護師の知識
や技術が高まった。
高齢術後患者の合併症予防への取り組み ・術前から口腔内の清潔を保つ患者指導を実施した。
・術前オリエンテーションの説明内容の追加、変更した。
・予定どおり通り退院できる高
齢者の手術患者が増加した。
デスカンファレンスの開催 ・定期的に死亡退院された患者さんのデスカンファレンスを開催した。 ・治療や療養場所の選定に関する患者さんや家族の意思決定において、役割意識をもって参加できるようになった。

病棟の雰囲気

5 年目以上の経験豊富な中堅ナースが多数在籍する病棟です。患者さん・家族のことを親身に考え、より良い看護が提供できるよう、スタッフ全員が協力し合い支援にあたっています。毎朝のカンファレンスでは、医師・看護師で情報を共有しながら、患者さんにとってより良い治療・ケアを考え実践しています。

患者さんの個別性に配慮した質の高い看護の実現を目指して、チームメンバーが一丸となってケアを提供する固定チームナーシングを導入しています。看護・ケアを提供する中では、ときに辛いこともありますが、気軽に相談し合い、みんなで支え合えるような雰囲気づくりを大切にしています。
 在籍する専門看護師や認定看護師を中心に、スタッフのニーズに応じた臨床教育を実践しています。また、経験豊富な中堅ナースが多く在籍しているため、胃外科・消化器内科に捉われず、多くのことを学べる環境にあります。

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