臨床研究に関する重大な不適合に関するご報告
2025年7月29日 病院長
静岡県立静岡がんセンターにおいて行われている臨床研究に関し、「臨床研究法」への重大な不適合が3件、判明しました。
本3件については、研究対象者の方々へ健康被害がなかったことを確認し、静岡県立静岡がんセンター臨床研究倫理審査委員会(認定臨床研究審査委員会)で再発防止対策等について審議された後、病院長から研究代表医師に対し、再発防止対策の徹底を指示・指導いたしました。下記に本事案の概要を報告いたします。
<重大な不適合事案の概要>
1 | 研究課題名 | 上行結腸内反復観察における画像強調技術併用観察の有用性に関する非盲検化ランダム化比較試験 |
不適合の内容 | 同意書を別の患者さんの病室に置き忘れ、個人情報が漏えいした。 | |
再発防止策 | 個人情報を含む書類を扱う際は、別の作業を同時に行わない。 | |
2 | 研究課題名 | 小型直腸神経内分泌腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層結紮下切除術に用いる結紮器の有用性に関する非盲検化ランダム化比較試験 |
不適合の内容 | 分担医師リストに登録の無い医師が研究行為を行った。 | |
再発防止策 | 研究に関わる者は研究分担医師リストに登録する必要がある旨、改めて周知した。 | |
3 | 研究課題名 | 悪性腫瘍の消化管出血に対する新規人工合成ペプチドによる止血に関する多施設共同探索的試験 |
不適合の内容 | 研究に用いる医療機器を試験用に購入したものではなく病院の在庫を用いた。 | |
再発防止策 | 研究計画に従い、試験専用品を使用することを周知・徹底した。 |
なお、上記事案3件について、認定臨床研究審査委員会にて審議され、当該研究を継続することが許可されています。