臨床研究に関する重大な不適合に関するご報告

2023年12月18日 病院長

 静岡県立静岡がんセンターにおいて行われている臨床研究に関し、「臨床研究法」への重大な不適合が3件、判明しました。

 本3件については、研究対象者の方々へ健康被害がなかったことを確認し、静岡県立静岡がんセンター臨床研究倫理審査委員会(認定臨床研究審査委員会)で再発防止対策等について審議された後、病院長から研究代表医師に対し、再発防止対策の徹底を指示・指導いたしました。下記に本事案の概要を報告いたします。

 

<重大な不適合事案の概要>

研究課題名 小型直腸神経内分泌腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層結紮下切除術に用いる結紮器の有用性に関する非盲検化ランダム化比較試験
不適合の内容 登録時に申請した割付調整因子と異なる内容で試験を治療実施
再発防止策 ・割付調整因子の重要性を研究参加施設で共有する
・治療前に登録内容を確認することを徹底する
・症例登録システムの一部改修を実施
研究課題名 PS2の進行非扁平上皮小細胞肺癌に対するカルボプラチン+nabパクリタキセル+アテゾリズマブ併用療法の第Ⅱ相試験
不適合の内容 研究計画書に規定されている試験薬投与量の不遵守
再発防止策 ・研究参加施設へ情報共有と注意喚起を行う
・試験薬の投与量について、各施設においてダブルチェックを行う
研究課題名 胆道内瘻ドレナージ患者に対する膵頭十二指腸切除時の周術期予防的抗菌薬選択(第一世代と第三世代セフェム系抗菌薬)の無作為化群間比較試験
不適合の内容 研究計画書に規定されている試験薬投与量の不遵守
再発防止策 ・電子カルテに登録された投薬セットの用法用量を修正
・術直前に割付群及び用法用量の確認を実施
・試験薬の正しい投与量を研究参加施設に対し繰り返し通達する

なお、上記事案3件について、認定臨床研究審査委員会にて審議され、当該研究を継続することが許可されています。

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