超音波検査
超音波とは、耳に聞こえないほどの高い周波数の音のことです。
超音波検査では、超音波を発生するプローブを体の外からあて、反射した音から目的の部位の画像を作ります。
その画像を観察し、臓器の大きさ、性状、腫瘤の有無やその良悪性などを調べます。瞬時に画像を作ることができるので、心臓などの動きや血液の流れも観察できます。
肺や骨を除けば大部分の臓器の内部性状を調べることができます。
超音波は人体に無害で、痛みもほとんどありません。
エコー検査ともよばれています。
検査項目 | 検査の説明・注意事項 |
上腹部(肝、胆、膵、腎など) | 超音波を通しやすくするために検査部位にゼリーを塗り、プローブをあてます。 検査部位により、大きく息を吸う・吐く、息を止めるなどの呼吸調節をしていただくことがあります。 検査中は画像が見やすいように、部屋を薄暗くします。 検査時間は20~30分ほどですが、検査部位、体型,呼吸調節,病変の有無,写真の撮影枚数などにより前後します。 注意事項 ・検査部位が出しやすい服装でお越しください。 ・上腹部検査では、3時間前から飲食をしないで下さい。食事により胆嚢・膵臓などが見えにくくなり、検査結果に影響を与える可能性があります。お水・お茶のみ少量飲んで頂いて結構です。(牛乳やジュース、コ-ヒ-などは避けて下さい。) ・泌尿器(膀胱、前立腺)、婦人科の検査では,尿をためることにより、見やすくなりますので、90分前から排尿を控えてください。また、検査60分前にお水やお茶を500mlほど飲んでください。尿のたまりが不充分な場合、目的とする部位が見えにくくなり、検査結果に影響を与える可能性があります。 |
泌尿器(膀胱、前立腺など) | |
婦人科(子宮、卵巣など) | |
乳腺 | |
甲状腺 | |
唾液腺 | |
表在(リンパ節、皮膚など) | |
血管(下肢静脈など) | |
心臓 | |
経食道心臓 | 通常の心臓超音波検査では超音波が通りにくい方や、一部の心臓病の方で、より正確な情報を得るために行います。のどに麻酔をして、胃内視鏡検査と同様の管を飲んでいただき、食道の中から、心臓の画像を撮り観察します。 検査時間は麻酔をかける時間などを含めて60分ほどです。 注意事項 ・固形物の摂取は前日夜8時までにおとりいただき、それ以後は固形物は一切おとりにならないでください。飲水は、検査当日の3時間前から控えてください。飲食された場合、検査視野が確保できず、十分な検査ができない可能性があります。薬の服用は医師とご相談ください。 ・肝硬変、食道に病気のある方は検査できない場合があります。キシロカイン(麻酔薬)に過敏反応を示す方は検査できません。 ・取り外し可能な入れ歯ははずしていただきます。 ・通常、検査を楽に行うために鎮静剤などの注射を使います。検査後も注射の影響が残るため、お車・バイク等の運転は危険です。検査後は、絶対にお車・バイク等を運転しないようお願いします。 ・検査後は、車椅子またはストレッチャーで指定した場所に移動し、しばらく休んでいただき薬の影響がなくなるのを待っていただきます。のどに麻酔がかかっていますので、1時間後に水を飲み、感覚、嚥下に問題がなければ、飲食、うがいを開始していただきます。 |
造影(肝臓、乳腺) | 造影剤を投与し、体内の血液の流れを明瞭に描出することができ、肝臓、乳腺の腫瘤のより詳細な性状などを検査します。 検査は30分ほどですが、体型,呼吸調節,病変の有無,写真の撮影枚数などにより前後します。 注意事項 ・卵アレルギーの方はこの検査はできません。 ・造影剤は安全な薬品ですが、まれに副作用や合併症が現れることがあります。 ・肝臓検査の方は、3時間前から飲食・喫煙をしないでください。 ・検査部位が出しやすい服装でお越しください。 |
穿刺 | 超音波で腫瘤などの病変を見ながら、皮膚から針を刺して、細胞や組織を採取します。採取した細胞や組織は病理検査をおこないます。 検査時間は15分ほどです。 注意事項 ・検査部位が出しやすい服装でお越しください。 ・血液をサラサラにする薬を服用されている方、アルコール消毒やテープでかぶれる方は検査時に担当者へお伝え下さい。 |
以下の場合、医師に相談の上検査を中止することがあります。
・検査前の医師の指示や注意事項が守られていない
・安静維持が困難
・その他、検査者が検査困難と判断した場合
結果報告までの目安
検査当日。ただし暫定報告の場合があります。
検査結果は医師から説明があります。