臨床研究に関する重大な不適合に関するご報告

2024年9月9日 病院長

 静岡県立静岡がんセンターにおいて行われている臨床研究に関し、「臨床研究法」への重大な不適合が3件、判明しました。

 本3件については、研究対象者の方々へ健康被害がなかったことを確認し、静岡県立静岡がんセンター臨床研究倫理審査委員会(認定臨床研究審査委員会)で再発防止対策等について審議された後、病院長から研究代表医師に対し、再発防止対策の徹底を指示・指導いたしました。下記に本事案の概要を報告いたします。

<重大な不適合事案の概要>

1 研究課題名 食道がん患者におけるラメルテオン・スボレキサントによる術後せん妄発症予防効果に関する単群第Ⅱ相試験
不適合の内容 主要評価項目が著しく欠測した。
再発防止策 関係スタッフへ周知徹底し、ベッドサイドに表示を行う。
2 研究課題名 JGOG1082試験 子宮頸癌IB期-IIB期根治手術例における術後放射線治療と術後化学療法の第Ⅲ相ランダム化比較試験
不適合の内容 利益相反の確認を適切に実施していなかった。
再発防止策 担当者を変更し、確認体制の見直しを図る。
3 研究課題名 大腸内視鏡的粘膜下層剥離術後の粘膜欠損部に対する内視鏡的縫縮法に関するMANTIS™ Clipの性能評価研究
不適合の内容 口頭説明は行ったが、文書による同意を取得せず、研究への登録前に試験治療を実施した。
再発防止策 ・複数の医師で確認を行う。
・カルテに研究対象であることや経過を明記する。
・説明を行った段階でCRCに連絡し、確認体制を強化する。

 なお、上記事案3件について、認定臨床研究審査委員会にて審議され、当該研究を継続することが許可されています。

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