メラノーマ症例数の多いルンド大学(スウェーデン)医師の招聘について ~医療現場発のものづくり製品の国際展開を目指す~

2014年1月17日
静岡県立静岡がんセンター
公益財団法人 静岡県産業振興財団 ファルマバレーセンター

悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚がんのなかでも最も悪性度が高いと恐れられているがんの一つです。日本人は欧米(特に北欧やオーストラリア)に比べ罹患率は低いものの、メラノーマの診断には、一部の組織を採って検査をする生検は転移を生じる危険性が高まると言われていることもあり、臨床現場では客観的かつ定量的に診断可能な装置が求められています。そのため静岡がんセンターでは、2006年より学校法人早稲田大学や三鷹光器株式会社とともに、分光分析法を用いた非侵襲的皮膚がん診断装置を研究開発し、皮膚を傷つけずに診断できる「皮膚癌自動診断支援装置「MSI-03」」(プロトタイプ)※を開発いたしました。この診断支援装置は「ふじのくに先端医療総合特区」の課題解決型医療機器等開発事業(経済産業省)の助成を受け、現在、医療機器としての承認を得るための治験を行っていますが、さらに症例数の多い北欧地域への国際展開を足がかりとするため、世界トップクラスのルンド大学(スウェーデン)医学部の医師2名を招き、本診断装置「MSI-03」の評価をしていただくとともに、北欧におけるメラノーマの現状についてのお話や意見交換を行います。

  1. 日 時
    ・1月20日(月)18時30分~20時00分 講演および意見交換
    講演 「北欧におけるメラノーマ患者の現状等」(ルンド大学医学部医師)
    (場所:静岡がんセンター研究所 しおさいホール)
    ・1月21日(火)
    10時30分~12時00分 病院内の視察         
    13時30分~15時00分 ビジネスミーティング(クローズド)

  2. 招聘者
    ・Christian(クリスチャン) Ingvar(イングヴァー)氏     スウェーデン ルンド大学医学部 外科
    ・Gustav(グスタヴ) Christensen(クリステンセン)氏   スウェーデン ルンド大学医学部 皮膚科

  3. その他
    講演および意見交換等は英語で行われますが、通訳が入ります。
       (通訳) トーマス・ヨンソン氏(Zinagi(ジナギ)360 マネージャー)

※「皮膚癌自動診断支援装置「MSI-03」」(プロトタイプ)

<開発の背景とこれまでの経緯>

メラノーマの臨床診断は、観察した病巣の形態と色調に基づいて行われますが、それらを客観的に評価することは非常に困難でした。そこで静岡がんセンター皮膚科と早稲田大学は病巣の形態と色調を形作っている色素分子レベルの情報に基づいて、病巣に対応する客観的かつ定量的な指標を提示する診断支援装置を2006年から共同で開発しています。「MSI-03」は、これまでの臨床研究において、専門医と同等以上の正診率を示しています。

本プレスリリースPDFはこちら → ico_pdf
(PDFファイル:146KB)

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※本件に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
静岡 県立静岡がんセンター マネジメントセンター 医療広報担当  TEL 055(989)5222

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