看護実践能力を強化するため 「かるがも(シミュレーション)センター」の運用を開始

2013年7月30日
静岡県立静岡がんセンター

 

静岡がんセンターは、質の高い医療提供を目指すため、医師レジデント教育をはじめ、多職種レジデント制度、認定看護師の養成など、幅広い教育や研修に力をいれています。がん看護の現場では、日常的に専門技術を高めるための教育が行われていますが、新人看護師の看護実践力を集中的に鍛えるため、「静岡がんセンター看護総合力育成プログラム」の一環として、シミュレーションセンターである「かるがもセンター」を設置し、本年度より運用を開始いたしました。

新人看護師は、近年、倫理的な問題から、学生時代の実習機会や実習範囲が限定され、実践対応力を身につける環境が難しくなってきています。そのため、入職した医療機関での新人看護研修が非常に重要となります。

「かるがもセンター」は、経験豊富な看護師を専従で教育担当として配置し、経験を積んだ看護師ならではの工夫やコツを教えてもらいながら、技術のシミュレーションを繰り返し行います。そして、日々の看護実践を通じてでてきたインシデントや課題の解決法、夜勤勤務に向けた模擬体験など、新人看護師であれば迷うような様々なケースを想定し、知識と技術が統合された実践対応力を身につけられるような指導を行います。また、日常の看護では、一般病院と同様に、内科・外科を問わずにあらゆる病態の患者さんに対応できる看護力が必要なことから、手術室や内視鏡室などの中央診療部門を含めた幅広い領域の手技について、新人看護師の1年間で身につけ実践できるよう、臨床現場に即した指導を行っていきます。

【かるがもセンター概要】

1 設置場所 静岡がんセンター病院 外来棟 3階
2 運営時間 (原則)平日 8時~19時
3 設備 フィジカルアセスメントモデル フィジコ、中心静脈栄養チューブ管理トレーナ-、人体解剖模型、看護技術トレーニング用模型、救急蘇生人形、呼吸音聴取シミュレータ、胸部ドレーンシミュレータ等
4 研修内容 ・患者さんへの声かけを含んだ看護技術シミュレーション
・臨床現場での課題を解決できる対応力のトレーニングなど
(1) 対象:全病棟配属の新卒看護職員(各病棟毎、2~3名ずつ)
(2) 期間:原則、1年間
(3) 実施指導内容例
(ア) 新人看護師の基礎看護技術指導(採血、静脈注射、血管確保、導尿、吸引、聴診、触診、打診、心電図等)
(イ) 医療安全指導(患者確認、多重業務研修、病室でのコミュニケーション等)
(ウ) 救急蘇生(挿管、人工呼吸器操作、人工蘇生、心臓マッサージ、救急場面の模擬体験)
(エ) 薬剤の取り扱い(注射の準備、ミキシング、内服方法、坐薬、浣腸等)
(オ) フィジカルアセスメント(問診、疾患別観察ポイント、症状)

  

かるがもセンターで指導を受ける新人看護師たち

 

プレスリリースPDFはこちら → ico_pdf(PDFファイル:147KB)

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※本件に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
静岡 県立静岡がんセンター マネジメントセンター 医療広報担当  TEL 055(989)5222

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