医療現場発のものづくり 病臭対策のデオドラントケアシリーズを製品化

2013年5月24日
静岡県立静岡がんセンター
公益財団法人 静岡県産業振興財団 ファルマバレーセンター
株式会社 トライ・カンパニー

静岡がんセンターでは、がん診療レベル向上のため、医療現場で必要とされるケア用品や医療器具のアイデアを募集し、ファルマバレーセンターを通じて企業と研究開発したものを製品化する取り組みを行っています。

この度、病気が原因で生じる不快なにおい(病臭)を和らげる「デオドラント”ケア”シリーズ」
をファルマバレーセンター(所長:植田勝智)および株式会社トライ・カンパニー(代表取締役社長 高安るみ子、以下、トライ・カンパニー(本社:静岡県沼津市))と共に製品化いたしました。病臭は、がんやさまざまな皮膚傷害が原因となって血液・尿・便などと混じり合って細菌感染をおこし、それが腐敗して体内や体表から生じてきます。静岡がんセンターでは、病臭が患者・家族の闘病の気持ちを萎えさせてしまう大きな課題ととらえ、原因物質の究明や消臭や脱臭対策や病臭ケアに力をいれてきました。そして、医療現場でのさまざまな意見を聞きながら、病臭ケアのできる「デオドラント”ケア”シリーズ」5製品を作りました。

デオドラントケアシリーズは、高砂香料工業株式会社※の「DEOATAK®」を不織布にしみこませ、少しの水分で強力に脱臭する製品で、静岡がんセンターの病棟で使用しています。例えば、乳がんが皮膚上で悪化した場合にはシートタイプのものをあてがい、体液などの滲出液が多い場合にはパットを使用します。子宮がんなどの婦人科領域の腫瘍では、体液などの滲出が多いためナプキンタイプを使用、またストーマの袋に入れてにおいを抑えるタイプのものも揃えました。これらの製品は、5月24日~25日の第22回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会(静岡市駿河区・グランシップ)の企業展示ブース(ファルマバレーセンターブース)にて紹介いたします。今後は商品化に向けた検討を重ね、この秋以降、トライ・カンパニーから発売され、購入可能となります。

※2008年7月、静岡がんセンターと包括的共同研究協定を締結、病臭の軽減や緩和のための共同研究を行ってきました。DEOATAK®は高砂香料工業株式会社の登録商標です。

<「デオドラント”ケア”シリーズ」の製品説明>

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1.特殊メッシュ層(体側):水蒸気が入るように、外側からは水分が出ない仕組みです。
2.DEOATAK®が含まれたシート。。
3.肌着側になりますので、もう一層不織布を張り肌着に色移りしない構造です。

[プロファイル]

「デオドラント”ケア”シリーズ」に関するお問い合わせ先

本プレスリリースPDFはこちら → ico_pdf(PDFファイル:204KB)

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※本件に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
静岡 県立静岡がんセンター マネジメントセンター 医療広報担当  TEL 055(989)5222

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