血液検査結果の確認不足による医療事故のお詫びとご報告について

 

血液検査結果の確認不足による医療事故のお詫びとご報告

2018年6月14日
静岡県立静岡がんセンター 

 

 静岡県立静岡がんセンターにおいて、直腸がん・肝転移、ステージⅣで抗がん剤治療を繰り返していた60歳代の男性患者さんの治療に際し、新たに開始した内服抗がん剤投与の1コース(3週間の服用と1週間の休薬)終了時(平成29年8月上旬)、血液検査(生化学)で肝機能障害が発生していましたが、これに気づかず2コース目を開始し、2週間後の診察時の血液検査で肝障害が増悪(劇症肝炎)したという事故がありました。

 患者さんは、肝障害(劇症肝炎)に対する治療を行うため、緊急入院となりました。肝障害は一旦改善傾向がみられましたが、再び増悪し、同年9月、入院10日後に亡くなられました。患者さんの経過から、直接死因は薬剤性肝障害である可能性が高く、また、結果として死期を早めたという結論に至りました。

 お亡くなりになられた患者さんには心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご家族の皆様にとっても多大なご心痛をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

 当院では、本事故の発生後、直ちに臨床経過の把握と事故の原因究明、および再発防止策を作成し、病院長から全医療者へ緊急の訓示を行いました。そして、外部専門家を含む医療事故調査委員会では院内の検証結果や再発防止策、改善策が適切であるかが検討され、妥当なものと判断されました。 

 また、本件については、静岡県東部保健所へ届け出を行い、医療事故調査・支援センター、公益財団法人日本医療機能評価機構に報告を行いました。

 当院といたしましては、今回の事故を反省し、二度とこのような事故を起こさないよう再発防止に努め、最善適切な医療を提供できるよう、職員一丸となって努力して参ります。

 

・プレスリリース ⇒ ico_pdf (PDF:152KB) 
 ・資料        ⇒ ico_pdf (PDF:169KB)

 

※本件に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
静岡県立静岡がんセンター RMQC室(医療の質・安全管理室)
静岡県駿東郡長泉町下長窪1007番地
電話:055(989)5222 

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