「静岡がん会議 サテライトフォーラム」開催のお知らせ

2015年8月20日
静岡県立静岡がんセンター
静岡県経済産業部商工業局新産業集積課
公益財団法人 静岡県産業振興財団 ファルマバレーセンター

 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 静岡県と静岡がんセンターは、がん患者・家族の支援あるいは創薬や医療機器開発を目指すファルマバレープロジェクト(富士山麓先端健康産業集積構想)をテーマに「静岡がん会議」を開催しています。本年度は、それぞれのテーマで新たな研究成果が生まれ、関係者への情報提供が必要と思われましたので、定例の「静岡がん会議」に加え、「静岡がん会議 サテライトフォーラム」を東京で開催することにいたしました。
 第1部の「2013年がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」では、10年前に実施され、がん患者・家族の悩みや負担の全貌を明らかにした第一次調査とほぼ同じアンケート調査を実施した調査結果の報告です。10年前と比較することによって、“がん患者・家族の悩みや負担は、がん対策基本法施行後、改善されたのか?”、“患者・家族の悩みや負担にどのような変化が生じているか?”、“今、患者・家族に必要な情報は何か?”などの問いに答えたいと思います。なお、この報告では、調査研究にご参加いただいた患者会、患者支援団体、がん診療連携拠点病院、その他、医療機関の関係者に声を掛けさせていただきました。
 第2部の「がんゲノム医療の臨床応用と研究開発」では、2014年1月より開始された“プロジェクトHOPE”で1000例を解析した結果を報告します。このプロジェクトでは、がんの種類を選ばず、静岡がんセンターの手術症例を対象に全エキソン解析・全遺伝子発現解析を行っていますが、一人の患者さんの臨床情報と解析結果とを合わせて評価できる点が最大の特徴です。今回の分析結果に基づき近未来のがんゲノム医療のシミュレーションを行うことで、新たな臨床分野としての“予測医学”の到来が予感されます。一方で、臨床情報と結びついた解析結果は、創薬、薬剤の適応拡大、バイオマーカー・診断薬の開発などに大きく貢献することが期待されます。第二部の報告には、製薬企業、診断薬開発企業、研究者の皆様に出席を呼びかけさせていただきました。
 ご多忙のこととは存じますが、ご興味がございましたら、第一部、第二部、あるいは双方に、ご出席賜りますようご案内申し上げます。

  【開 催 概 要】
1. 日 時: 2015年9月8日(火)
 ●第1部 10時00分~12時30分
 ●第2部 13時30分~16時30分
2. 会 場:  丸の内トラストタワーN館11階
  トラストシティ カンファレンス・丸の内 Room3+4
        東京都千代田区丸の内1-8-1 電話:03-6212-5211
 (「東京駅」日本橋口より徒歩1分、八重洲北口より徒歩3分(JR線))
3. 参加費:  無料
4.定 員: 150人
5.お申込み: FAXにて受付いたします
方法1)第1部、第2部の参加の有無、ご所属・部署名、お名前、電話番号、メールアドレスを明記し、下記番号まで FAXでお送りください。
 方法2)静岡がんセンターホームページ・新着情報に掲載されているチラシの裏面に参加申込書があります。必要事項をご記入いただき、下記番号までFAXでお送り下さい。
 ●第1部   FAX 055(989)5793
  (宛先:静岡がんセンター「がんの社会学」に関する研究グループ 事務局)
●第2部   FAX 055(980)6320
  (宛先:ファルマバレーセンター 企画部 地域イノベーション担当)
●第1部
「2013年がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査 -概要報告-」
 「2013年がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査 -概要報告-」
2003年、「がんの社会学」に関する合同研究班(主任研究者 山口建(静岡県立静岡がんセンター総長))は、7885名のがん体験者を対象としたアンケート調査を行い、がん患者さんの悩みや負担等について分析しました。その結果、がん患者や家族の悩みや負担の全貌が明らかとなり、また、心の悩みや就労問題など多くの新たな課題が抽出され、その成果は、がん対策基本法や推進基本計画の策定、がん拠点病院の運用、新たな診療報酬体系、患者支援活動、企業のサービス向上などに生かされています。
この度、第二次調査として、「がん対策基本法や推進計画によってがん患者の悩みや負担は改善されたのか?」、また、「今、がん患者・家族はどのようなことに悩んでいるのか?」といった問いに答えるべく、10年後の全国調査を実施しました。今回、その中間結果を報告し、今後のがん対策に活かすための討議を行います。
なお、本実態調査は、厚生労働科学研究費補助金「第3次 対がん総合戦略研究事業」(2012年 度)により、計画を開始いたしました。
  <プログラム>(主催:静岡がんセンター、静岡県健康福祉部)
 10:00-10:30
 「がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」
   -がんサバイバー研究のあるべき姿-
 山口 建(研究代表者)
(静岡県立静岡がんセンター総長、厚生労働省 がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会座長、厚生労働省 がん対策推進協議会委員)
10:30-11:30
研究結果の概要
  *研究方法
  *2003年と2013年の比較
  *2013年における悩みや負担の実態
  *がんサバイバーに必要な情報と支援
 石川 睦弓
(静岡県立静岡がんセンター研究所 患者・家族支援研究部 部長)
11:30-12:30
自由討論  -がん対策推進のために-

 

 ●第2部
「がんゲノム医療の臨床応用と研究開発
– 1000症例についての全エキソン解析と全遺伝子発現解析 -」
 静岡がんセンターでは、2014年1月より、がんの種類を問わず、すべての手術例のうち試料が入手できた、およそ3分の1の症例について、全エキソン解析と全遺伝子発現解析を行い、必要に応じて蛋白や代謝産物の解析をも行う、「プロジェクトHOPE(High-tech Omics-based Patient Evaluation)」を推進してきました。現在、千数百例が登録され、そのうち千例についての解析を終えましたので報告会を開催いたします。
<プログラム>(主催:静岡がんセンター、共催:(公財)静岡県産業振興財団 ファルマバレーセンター
 13:30-14:30
 プロジェクトHOPEの概要 静岡県立静岡がんセンター
総長 山口 建
14:40-16:00
方法と研究成果
  1.インフォームドコンセント
  2.全エキソン解析
  3.全遺伝子発現
  4.プロテオミクス
  5.メタボロミクス
 静岡県立静岡がんセンター研究所
 楠原 正俊(副所長、地域資源研究部 部長)
 浦上 研一(診断技術開発研究部 部長)
 大島 啓一(遺伝子診療研究部 部長代理)
 秋山 靖人(免疫治療研究部 部長)
 楠原 正俊(副所長、地域資源研究部 部長)
 16:00-16:30
 質疑応答

チラシ・申込用紙

・第1部 「2013年がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査 -概要報告-」
    (PDFファイル:334KB)

・第2部 「がんゲノム医療の臨床応用と研究開発 -1000症例についての全エキソン解析と全遺伝子発現解析-」
 (PDFファイル:349KB)

プレスリリースはこちら → (PDFファイル:219KB)

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