主な検査・診断

主な検査・診断方法

画像診断

マンモグラフィ

マンモグラフィ検査は、乳房のX線撮影です。乳房を引き出して圧迫板という板で押し広げてX線写真をとります。そのため多少の痛みを伴いますが、乳房を薄く広げて固定することで被ばくも少なくなり、乳がんを診断しやすいきれいな画像を撮ることができます。マンモグラフィ検査による乳がん検診は乳がんの死亡率減少効果が証明されています。

マンモグラフィ

乳腺超音波

乳腺超音波検査は、乳房エコー検査とも呼ばれ、乳房に超音波を当てて、その反射波を画像にします。超音波検査は、乳房にジェルを塗っておこないます。X線を使用しないので、被ばくもせず、検査に伴う痛みもありません。簡便で痛みもありませんが、検査中に確認できた異常のみを画像として記録するため、検査をする人の技量に依存するので、他の検査に比べると客観性に乏しい検査です。乳房超音波検査による乳がん検診の死亡率減少効果は証明されていません。

乳房超音波検査

乳腺MRI

乳腺MRI検査は、強力な磁石の力を使用し、造影剤というお薬を注射して、筒状の器械の中に上半身を入れて、うつ伏せで検査をします。アレルギーのある方や閉所恐怖症の方、また、体内に金属のある方も検査はできません。乳腺MRI検査が、乳腺の画像検査のなかで最も精密な検査です。

乳房MRI検査

(乳腺組織)生検

乳がんの確定診断は、病理組織診断でおこなわれます。そのためには、病変を乳腺組織から採取する必要があります。これを(乳腺組織)生検といいます。生検は、画像ガイド下(画像を見ながら)におこなうことが、世界の標準的な方法です。超音波検査(エコー)などの乳腺の画像を使用して、リアルタイムで病変と針を見ながら正確に組織を採取することが検査の重要なポイントです。乳腺画像ガイド下生検は非常に安全で、侵襲もほとんどありませんし、局所麻酔を使用しますので、検査の痛みもほとんどありません。また、針の太さは採血で使用する針とほぼ同様の太さです。採取する病変によっては、乳腺の組織生検専用の太い針(吸引式組織生検)を使用する場合もありますが、外科的生検より安全で、侵襲も軽く、痛みもほとんどなく、乳房の整容性も保たれます。このように生検は画像を使用して行いますので、乳腺画像診断に長けた医師が行うことが大変重要であり、当院では画像ガイド下生検の手技を正確に身に付けた医師、看護師および技師とのチーム医療で行っています。

検査・診断件数 実績

(年度)   2017 2018
検査件数 乳腺画像誘導下生検  ※針生検や吸引式組織生検。穿刺細胞診検査は含まない 856 769
診断件数 マンモグラフィ検査 4436 4040
乳腺超音波検査 6823 6797
乳腺MRI検査 842 769

 

乳腺画像診断科兼生理検査科

乳腺画像診断科兼生理検査科