なぜ脱毛するのでしょう

【毛の成長と脱毛】
【脱毛(中等度以上)を起こしやすい抗がん剤について】

 抗がん剤治療を行うと、必ず全ての髪の毛が抜けてしまうと思っている方も多いようです。しかし実際には、必ずしも全て抜けてしまうわけではありません。ここでは、脱毛が起こる程度を高度(ほぼ全て抜ける)、中等度(髪の量が減り、頭皮が見える)、軽度(ヘアースタイルにはあまり影響がない)に分類した時に、頻度が中等度以上の主な薬剤を記載しました。ただし、この一覧は脱毛が起こる抗がん剤の全てを網羅しているわけではありません。
 なお、脱毛の起こる頻度が高い抗がん剤でも、投与量によって脱毛の程度は異なりますし、同じ薬でも脱毛・発毛の程度やスピードには個人差がありますので、他人と比べないようにしましょう。また、単剤では頻度が低くても、抗がん剤を組み合わせることで、頻度が高くなることもありますので、起こる可能性については、治療前にぜひ担当医にご確認ください。

一般名※ 商品名※
アムルビシン カルセド
イホスファミド イホマイド
イリノテカン トポテシン、カンプト、イリノテカン、オニバイド
エトポシド べプシド、ラステット、エトポシド
エピルビシン エピルビシン
エリブリン ハラヴェン
シクロホスファミド エンドキサン
ドキソルビシン アドリアシン、ドキシル、ドキソルビシン
ドセタキセル タキソテール、ドセタキセル、ワンタキソテール
パクリタキセル タキソール、パクリタキセル
パクリタキセル
(アルブミン懸濁型)
アブラキサン
カバジタキセル ジェブタナ
カルボプラチン パラプラチン、カルボプラチン
チオテパ リサイオ
トラスツズマブ デルクステカン エンハーツ
ビノレルビン ナベルビン、ロゼウス
ビンクリスチン オンコビン
ブレオマイシン ブレオ
ベバシズマブ アバスチン、ベバシズマブBS
パゾパニブ ヴォトリエント
オシメルチニブ タグリッソ
ダコミチニブ ビジンプロ
エンホルツマブ ベドチン パドセブ
ペミガチニブ ペマジール
パルボシクリブ イブランス
フチバチニブ リトゴビ
パレメトスタット エザルミア
ボリノスタット ゾリンザ
ダブラフェニブ タフィンラー
トラメチニブ メキニスト
エンコラフェニブ ビラフトビ
ビニメチニブ メクトビ

※薬の一般名と商品名
「一般名」とは薬の有効成分を示す名前です。これに対して「商品名」とは製薬企業が医薬品を販売するためにつけた名前です。

 

抗がん剤治療と脱毛

抗がん剤治療と脱毛