なぜ脱毛するのでしょう

【毛の成長と脱毛】

 体毛は、「成長」→「成長停止」→「脱毛」を繰り返しています。自然に毛が抜けるのは、この周期が繰り返されているためです。この周期を「毛周期」といいます。
 体毛は、根っこにある毛母細胞(毛を作るもとになる細胞)の分裂によって成長します。毛母細胞は、からだの細胞の中でも細胞分裂が活発に行われているところです。

 では、抗がん剤によって脱毛が起きるのはなぜでしょうか ?
 抗がん剤は分裂が活発な細胞に強く影響します。毛母細胞は、細胞分裂が非常に活発なため、抗がん剤の影響を受けやすく、その結果脱毛が起こります。
 また、「毛周期」は、髪の毛、まゆ毛、陰毛などからだの部位で異なります。髪の毛は、その80~90%が細胞分裂の活発な成長期にあり、体毛の中で最も影響を受けやすくなります。

 

【主な抗がん剤の種類と脱毛の程度】

 抗がん剤治療を行うと、必ず全ての髪の毛が抜けてしまうと思っている方も多いようです。しかし実際には、必ずしも全て抜けてしまう訳ではありませんので、脱毛が起こる程度を高度(ほぼ全て抜ける)、中等度(髪の量が減り、頭皮が見える)、軽度(ヘアースタイルにはあまり影響がない)に分類しました。また、脱毛の起こる頻度が高い抗がん剤でも、投与量によって脱毛の程度は異なりますし、同じ薬でも脱毛・発毛の程度やスピードには個人差がありますので、他人と比べないようにしましょう。

● 高度(ほぼ全て抜ける)

一般名※ 商品名※
アムルビシン カルセド
イホスファミド イホマイド
イリノテカン トポテシン、カンプト、イリノテカン、オニバイド
エトポシド べプシド、ラステット、エトポシド
エピルビシン ファルモルビシン、エピルビシン
エリブリン ハラヴェン
シクロホスファミド エンドキサン
ドキソルビシン アドリアシン、ドキシル、ドキソルビシン
ドセタキセル タキソテール、ドセタキセル、ワンタキソテール
パクリタキセル タキソール、パクリタキセル
パクリタキセル
(アルブミン懸濁型)
アブラキサン

※薬の一般名と商品名
「一般名」とは薬の有効成分を示す名前です。これに対して「商品名」とは製薬企業が医薬品を販売するためにつけた名前です。

 

●中等度(髪の毛の量が減り、頭皮が見える)

一般名※ 商品名※
アクチノマイシンD コスメゲン
カバジタキセル ジェブタナ
カルボプラチン パラプラチン、カルボプラチン
スニチニブ スーテント
チオテバ リサイオ
トラスツズマブ デルクステカン エンハーツ
ビノレルビン ナベルビン、ロゼウス
ビンクリスチン オンコビン
ブレオマイシン ブレオ
ベバシズマブ アバスチン
メトトレキサート メソトレキセート、メトトレキサート
レゴラフェニブ スチバーガ

※薬の一般名と商品名
「一般名」とは薬の有効成分を示す名前です。これに対して「商品名」とは製薬企業が医薬品を販売するためにつけた名前です。

 

● 軽度(ヘアースタイルにはあまり影響がない)

一般名※ 商品名※
アパルタミド アーリーダ
アファチニブ ジオトリフ
アベマシクリブ ベージニオ
アベルマブ バベンチオ
イピリムマブ ヤーボイ
イマチニブ グリベック、イマチニブ
エキセメスタン エキセメスタン、アロマシン
エンコラフェニブ ビラフトビ
エンザルタミド イクスタンジ
オシメルチニブ タグリッソ
オビヌツズマブ ガザイバ
カルフィルゾミブ カイプロリス
ゲムシタビン ジェムザール、ゲムシタビン
シスプラチン シスプラチン、ランダ
セツキシマブ アービタックス
ダコミチニブ ビジンプロ
ダブラフェニブ タフィンラー
テガフール・ウラシル ユーエフティ
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム ティーエスワン*
(*他に多数の後発品があります)
テポチニブ テプミトコ
トラスツズマブ ハーセプチン、トラスツズマブ
トラスツズマブ エムタンシン カドサイラ
トラベクテジン ヨンデリス
トラメチニブ メキニスト
ニボルマブ オプジーボ
パニツムマブ ベクティビックス
パルボシクリブ イブランス
ビニメチニブ メクトビ
フルオロウラシル 5-FU、フルオロウラシル(注)
ブレンツキシマブ ベドチン アドセトリス
ペムブロリズマブ キイトルーダ
ベムラフェニブ ゼルボラフ
ボルテゾミブ ベルケイド
ミトタン オペプリム
メルファラン アルケラン
ラパチニブ タイケルブ
ロルラチニブ ローブレナ

※薬の一般名と商品名
「一般名」とは薬の有効成分を示す名前です。これに対して「商品名」とは製薬企業が医薬品を販売するためにつけた名前です。

 

抗がん剤治療と脱毛

抗がん剤治療と脱毛