副院長兼患者家族支援センター長[鶴田清子]

初診から在宅までシームレスにつなぐ患者家族支援センターについて

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皆様もご承知の通り、日本は人口減少と75歳以上の高齢者人口の増加により、社会の仕組みや生活スタイルを見直す時期に来ています。静岡がんセンターは、静岡県のがん診療拠点病院として、最新の診断設備と高度な医療提供と同時に、がんと向き合いながら地域で暮らす方々への支援体制の整備も進めています。

その拠点となるのが「よろず相談」と「患者家族支援センター」です。

「よろず相談」は、がんに関するあらゆる相談を患者さんに限らず間口を広げて対応し、悩みや不安、暮らしの相談などを行っています。
「患者家族支援センター」は、当院に通院している患者さんとそのご家族が、十分な治療を受け、安心してがんと向き合って生活できるように、初診から在宅・看取りまで支援するため設けられました。患者家族支援センターには6人のがん看護専門看護師・認定看護師と5人のベテラン看護師が所属し、医師、薬剤師、臨床心理士、在宅転院支援室、地域医療連携室、よろず相談とチームを組んで対応しています。
センターの機能は大きく3つに分かれています。「入院前支援室」は、入院治療を受ける患者さんが、入院される前から退院調整を支援します。手術は成功したものの自宅では介護ができないといった方への支援は、入院してからでは間に合いません。入院前に、患者さんの住居環境、生活習慣、ADL、認知度、家族関係などをスクリーニングし、退院後に必要な支援を考え早期に介入することで、不安のない退院を目指しています。「通院患者支援室」の役割は、外来通院中の患者さんの身体的・精神的・経済的在宅療養環境のトータルコーディネイトです。外来看護師や診療医師と情報を共有し、副作用による身体症状の緩和、生活指導、副作用対策や相談体制を多職種と共同して整備し、患者さんが安心して通院治療を継続できることを目指しています。「緩和ケアセンター」は、在宅緩和医療・ケアを、病院・診療所・訪問看護・在宅をシームレスにつなぎ、患者さんが人生の最終段階までその人らしく過ごせるように、最善の治療・看護・介護を駆使した支援を目指しています。

静岡がんセンターは「がんを上手に治す」「患者さんとご家族を徹底支援する」「成長と進化を継続する」ことを患者さんへの約束としています。その人の歩幅に合わせ、感情豊かに生活できるよう看護部門の垣根を越えて、病院と地域をつなぐ要としてスタッフ全員で頑張っています。