悩み(分類)

セカンドオピニオンの手続き



助言


1. 問題を整理したり、相談してみる
担当医にセカンドオピニオンを申し出る前に、どこかに相談したいのであれば、外来の看護師、かかっている医療機関の相談窓口、または、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに相談することができます。人に話すことで、自分の頭の中を再整理することもでき、セカンドオピニオンを受けるとしたら、どこで受けられるかという情報などを得ることもできます。
なお、セカンドオピニオンは、基本的には公的医療保険が適用されない自費診療です。病院によって、かかる費用は異なります。

2. 一般的なセカンドオピニオンの流れ
(1)セカンドオピニオンを受ける予定の病院で、セカンドオピニオンの手続き方法を確認する
セカンドオピニオンは、ほとんど予約制なので、セカンドオピニオンを受ける病院に連絡し、事前に準備するもの(診療情報提供書や検査の資料など)、予約の必要性など確認しましょう。
最近では、セカンドオピニオンを受ける人が増え、予約がなかなかとれない場合もあります。セカンドオピニオンを受ける際、セカンドオピニオンを受けるまでに時間がかかる場合があること、セカンドオピニオンを受けるまで治療や検査が開始できなかったり、中断してしまったりすることもあることを十分理解しておく必要があります。

(2)担当の医師にセカンドオピニオンを受けたいことを伝え、必要な資料を準備してもらう
必要な書類や資料は、紹介状(診療情報提供書)、各種検査結果やレポート、CTやレントゲンの資料、病理標本などがあります。セカンドオピニオンを受ける病院で揃えるようにいわれた資料を担当医に伝え、準備してもらいます。
なお、紹介状(診療情報提供書)などは、診断やこれまでの患者さんの病気の経過、治療経過などをまとめた書類になり、できるまでに時間がかかることがあります。依頼してすぐにできるとは限りません。
セカンドオピニオンの予約が必要な場合は、現在の医療機関での書類や資料がどのくらいでそろうか確認し、書類がそろってから受けられるようにセカンドオピニオン先の医療機関に予約の希望を伝えましょう。

(3)セカンドオピニオンを受ける
セカンドオピニオンを受けるときは、漠然とセカンドオピニオン医の話を聞くのではなく、特に聞きたい点などあらかじめ整理しておきましょう。また、できるだけ一人ではなく、ご家族などと一緒に聞いたほうが、あとでお互いに確認し合うことができます。
最初に病状や治療の説明を聞いたときと同様、医師の前ではほとんどの方が緊張します。特に診断結果や治療について聞く時は、内容によっては激しいショックや動揺が起こります。このような時に、医師の説明のすべてをその場で理解するというのは難しいものです。説明でよくわからないことがあってもそのまま聞き流したり、説明が音としては耳に入ってくるのに後で思い返すと全く内容を覚えていないということもあります。
一人ではないということは心強くもあり、また後でお互いに説明を受けた内容を確認しあうこともできます。

(4)担当の医師にセカンドオピニオンの結果を報告する
セカンドオピニオンを行った医師から、現在の担当医にセカンドオピニオンの結果を書類で渡されることもありますが、ご自身の口からも、担当医に結果を報告しましょう。その際、書類の作成や資料の貸し出しについて、感謝の言葉も伝えましょう。これも担当医との関係性を築く一つのコミュニケーションです。担当医とのこのようなやりとりがきちんとできれば、セカンドオピニオンを受けることで、あなたと担当医の信頼関係は損なわれることはなく、むしろ、かえって深まることもあるかもしれません。

(5)セカンドオピニオンの結果として、転院して治療を受けると決めた場合
セカンドオピニオンの結果で、他の病院での治療法を選択した場合には、率直に担当医に伝え、転院の手続きを行いましょう。

(更新日:2019年2月25日)


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