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リンパ浮腫の予防と日常生活での注意事項



助言


リンパ浮腫は、予防と早期発見が大切です。リンパ浮腫が起こる可能性が考えられる場合、できるだけ浮腫が起こりにくいように注意しながら生活していきましょう。ただし、仕事や家事などいろいろな状況から予防的なことが十分できない場合があります。その場合でも、早期に発見して対処していくことが大切です。

日常生活のなかでも、以下のような点に気をつけましょう。
◎挙上
重力を利用して循環を促します。枕やクッションなどを使用して、心臓よりやや高い位置を保持するようにします。
◎ けがや虫さされなどによる感染を避ける
患肢(乳がんの場合、乳がんの手術や腋窩(えきか)リンパ節を切除した側の腕)は、リンパ液の流れが悪くなっているため、感染や炎症を起こしやすくなっています。
土いじりなどの時は、手袋をしたり長袖や長ズボンを着用したりするようにしましょう。また、万が一、虫にさされた時には、ひっかいたりして皮膚に傷をつけないように、まず流水で汚れやばい菌を洗い流し、腫れているときは、氷のうなどで冷やしましょう。かゆみがあるときは、かゆみ止めの薬を塗るなどしましょう。
また、日焼けの炎症でむくみが悪化することがあるので、日焼け止め対策を心がけましょう。
ペットなどを飼っているときは、かまれたりひっかかれたりしないように気をつけましょう。
食事をつくったりアイロンがけをしたりするときには、特にやけどに十分気をつけましょう。
◎ 肌の清潔と手入れ
手洗いは、指と指の間、爪の間などもきちんと洗いましょう。また、肌の乾燥や角化を防ぎ、皮膚の保湿を心がけましょう。保湿クリームは、香料などの刺激物が少ないものを選びましょう。
洗剤などでかぶれやすい方は、洗剤を使う際はゴム手袋を使用し、ゴム手袋の内側には綿のやわらかい手袋などをつけましょう。
爪を切るときは深爪に気をつけましょう。
足の指の間は、むれやすく白癬症(水虫)などの皮膚感染症を起こしやすいので、指の間もきれいに洗い清潔にして乾燥につとめましょう。
◎ 重い物をできるだけ持たない
手術をしたほうの腕で、重い物はなるべく持たないようにしましょう。やむを得ず持つ必要がある時には、小分けにして持つようにしましょう。また、買い物などはショッピングカートを利用するなどしましょう。赤ちゃんや小さなお子さんを抱く場合には、膝やクッションなどを利用し、お子さんの体重が1か所に集中せず、分散するように心がけましょう。
◎ パソコン使用時の注意
乳がんで利き腕の腋窩(えきか)リンパ節を切除した方で、仕事等でパソコンをよく使う場合は、ひじが長時間圧迫され、わきにリンパ液が戻っていくのを妨げやすいので、ひじ枕(リストレスト)を使って手の重さを分散させたり、途中で手を休め、ひじの屈伸運動をするなどしましょう。
◎ 衣類について
下着などは、できるだけ締め付けないゆったりしたものを選びましょう。ブラジャーは肩ひもやアンダーバストの幅が広く、ゆるめのものを選びましょう。
◎ 怪我や虫さされなどによる感染を避ける
患肢(乳がんの場合、乳がんの手術・腋窩リンパ節を切除した側の腕)は、リンパの流れが低下しているため、感染や炎症を起こしやすくなっています。土いじりなどのときは、手袋をしたり長袖を着用するようにしましょう。また、万が一、虫にさされたときには、ひっかいたりして皮膚に傷をつけないようにかゆみ止めの薬を塗るなどしましょう。また、日焼けの炎症でむくみが悪くなることがありますので、日焼け止め対策を心がけましょう。

(更新日:2019年2月25日)


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