悩み(分類)

住宅ローンの返済



助言


【借入先金融機関の担当窓口の確認と『金銭消費貸借契約』を確認】
実際に困ってから行動するのではなく、事前にできることをしておきましょう。これは、がんになった場合だけではなく、他のさまざまな状況でもいえることです。

■担当窓口の確認
必要に応じて(支払いができなくなってからではなく、支払いができなくなる前に相談する)、借入先の金融機関に相談できるように、担当窓口の電話番号を確認しておきましょう。
■『金銭消費貸借契約』の確認
もしも支払いが難しくなったときに、どのようにすれば家が守られるのか、何か解決するための方法があるのかなど、意識しながら、契約書をもう一度読み直しておきましょう。

【住宅金融支援機構の返済方法の変更について】
住宅金融支援機構(旧 住宅金融公庫)の住宅ローンを組んでいる場合、月々の返済に困っているときに、返済方法の変更ができるようになっています。住宅金融支援機構のホームページによると(2018年12月時点)、返済方法変更メニューは、大きく3つのタイプがあります。
◎Aタイプ(返済期間の延長など)
経済事情や病気等で収入が減少し、返済が大変になった
◎Bタイプ(一定期間における返済額の減額)
しばらくの間、返済額を減らして返済したい
◎Cタイプ(ボーナス返済分の返済額の変更、ボーナス返済の取りやめなど)
ボーナス返済が負担になっている
ただし、変更に関しては、返済方法変更中、変更期間終了後についての返済の継続が可能であるかの確認などがあり、また、タイプ別に条件などもあります。審査結果次第で、必ずしも希望通りに通るとは限りません。
詳細は、『住宅金融支援機構』のホームページをご覧ください。

【団体信用生命保険について】
団体信用生命保険というのは、住宅ローンの契約者がローンを返済しているときに亡くなってしまったり、高度障害状態になったとき、ローンの残額を肩代わりしてもらえる住宅ローン専用の保険のことをいいます。
住宅ローンの団体信用生命保険に三大疾病特約や八大疾病特約などがついていれば、その契約内容(特に「所定の状態」がどのような場合で、どのような保証内容になるのかなど)を確認すると共に、不明な点は、保険会社に問い合わせておきましょう。

【他の相談先】
がんにかかった後は、病気や治療によるさまざまなつらさがあり、またがんにかかったことで、自分を取り巻く環境が変化することもあります。いろいろな問題が重なると、どれから手をつけたらよいかわからなくなってしまい、問題を抱えたまま、負担感も大きなものになってしまいます。
問題を整理していくためにも、できれば一人で問題を抱え込まず、一緒に考えてもらえるご家族や親しい人、あるいは病院の相談窓口に話をしてみましょう。人に話すことは、問題を整理することにも役立ちますし、一人より二人のほうが良い解決策が見つかることもあります。また、こころの負担を少し楽にしてくれます。

病院には『ソーシャルワーカー』(あるいは『ケースワーカー』)という専門職の人がいる場合があります(最近では、ソーシャルワーカーがいる病院が、増えてきました)。ソーシャルワーカーは、医療費の支払いや、介護保険に関すること、障害者手帳や福祉制度のこと、療養中・退院後の生活のことなどいろいろな相談にのってくれます。
また、全国のがん診療連携拠点病院(厚生労働省が指定)の『相談支援センター』にも、相談窓口があるので、利用してみてもよいでしょう。

(更新日:2019年2月18日)


Copyright © 2007-2024 Shizuoka Cancer Center. All rights reserved.