悩み

在宅で看取りたいと考えているが、現在通院している病院は遠方で患者も体調が悪くなかなか受診できない。痛み止めも現在は今かかっている病院で処方してもらっているが、今後近くの病院で麻薬処方もでき、緩和ケアを行ってくれる医療機関を探したい。



助言


【在宅緩和ケアのための確認と体制作り】


在宅緩和ケアを考えていくうえで、重要なことが3つあります。
1.患者さん自身が在宅を望んでいるかどうか
2.ご家族全員が在宅で看取ることに納得しているか
3.安心してできるだけ苦痛なく過ごせるような環境を整えていくために、在宅医療サービスや在宅介護サービスなどを利用して体制を整えていく

患者さんの希望、ご家族の意思と納得が確認できたら、環境を整えていくための準備を始めましょう。
まず今かかっている病院の担当医や看護師、あるいは相談窓口などで相談してみましょう。身近な医療者や相談窓口で相談することで、その患者さんの状況、ご家族のサポート体制、療養環境にあわせたサポート体制や環境整備を一緒に考えながら整えていくことができます。また地域の医療機関や訪問看護ステーションなどの情報を提供してくれるでしょう。麻薬処方ができ、在宅緩和ケアを行っている病院や診療所を希望する場合も、その旨を伝えて一緒に探してもらいましょう。
おかかりの医療機関に相談窓口がない場合は、お近くのがん診療連携拠点病院の相談支援センターで相談してみましょう。

在宅療養支援診療所の情報も参考になるでしょう。在宅療養支援診療所は、24時間体制で、患者さんやご家族からの連絡を受け、往診や訪問看護を提供できる仕組みを整えている診療所です。在宅療養支援診療所は、介護サービスを調整するケアマネジャー(介護支援専門員)との連携や、容体急変時に入院できる病院とも連携しています。
在宅療養支援診療所は、平成18年度から届け出が始まった比較的新しい制度です。
お住まいの近くの在宅療養支援診療所は、病院の相談窓口への問い合わせの他、インターネットで直接検索することもできます。


 
参考になるホームページ
(1)WAM NET(ワムネット):福祉・医療・保健の総合情報サイト
https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/
独立行政法人 福祉医療機構が運営している福祉・保健・医療の総合情報サイトです。
介護・医療・障害者福祉・高齢者福祉・児童福祉に関するさまざまな情報があります。たとえば、制度解説やハンドブック、サービスの検索、相談窓口などの情報があります。『医療』のメニューリストで、『サービス提供機関を調べる』の医療施設情報検索 から各都道府県の医療機能情報提供サイトのリスト(リンク)を見ることができます。『高齢・介護』のメニューで、『サービス提供機関を調べる』から、各都道府県の介護サービス情報公表サイトを見ることができます。
(2)国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先・病院を探す
https://hospdb.ganjoho.jp/
がん情報サービスの[相談先・病院を探す]では、全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、希少がん情報公開専門病院等の一覧が掲載されていて、さまざまな条件で検索できます。病名やがんの種類、地域や病院の種類、診断や治療の実施状況、小児がん治療後のフォローアップ状況、小児がんの治療方法やセカンドオピニオンの対応状況などから探すことができます。また、成人や小児の相談先・病院一覧を見るでは、相談支援センターの名称や電話番号、病院情報などを閲覧できます。

 
Copyright © 2007-2024 Shizuoka Cancer Center. All rights reserved.