悩み

2年前に乳がんで手術を行い、現在ホルモン療法を継続しているところ。1ヶ月前、腫瘍マーカーが上昇し、きのう再検査を行い、現在は結果を待っているところ。現在病院で行っている治療以外に、民間療法や○○ワクチンなど何がよいだろうか。



助言


【担当医に相談しましょう】


検査結果への心配もあり、もっと何か、からだのためによいことができないか、悩んでらっしゃるのだと思います。
からだのことを考えて、自分でできることを探すのはよいことです。ただ、“何がからだにとってよいことなのか、害にならないことなのか”ということをきちんと判断するには、医学的な知識をもった専門家である医師の助言が必要になります。その中でも、あなたのからだのことをよく理解している担当医と相談することが大切です。

民間療法等の広告では、『がんを治す』、『がんの進行を抑える』などの効果があるかのように書かれている場合があります。ですが、科学的に厳密な研究によって、民間療法等にがんを治したり、がんの進行を抑えたりする効果が認められたことは、これまでにありません。
その一方、通常のがん医療の補助として、病気や治療のもたらすからだやこころのつらさをやわらげる、という点では、民間療法等が一定の効果を発揮する場合もあります。たとえば、薬物療法の吐き気やおう吐に対する鍼灸、不安に対するマッサージなどです。
ただし、そのような使い方をする場合であっても、事前に担当医に相談するようにしましょう。からだや病気の状況によっては、民間療法等を行うことが悪影響をもたらすこともあります。また、民間療法等が医療機関で受けている治療の妨げとなることもあり、この点でも担当医に情報を伝えておく必要があります。

担当医と相談するときには、内容が具体的に伝わるように、試してみたいと思った民間療法等の情報が載っているホームページを印刷したり、本や雑誌をコピーしたりして、外来の際に持参するとよいでしょう。
また、食事や運動など、基本的な生活習慣の中にも、心がけておくとよいことがあるかもしれません。担当医にたずねてみましょう。


 
参考になるホームページ
「統合医療」情報発信サイト:代替医療、健康食品、サプリメントなど
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/index.html
「統合医療」情報発信サイトは、厚生労働省の事業の一つで、民間療法などを含む補完代替療法とどのように向き合い利用したらよいかを考えるために、根拠に基づいた情報を紹介しているサイトです。統合医療の定義、インターネットやマスメディアの健康・医療情報の見極め方、関連する冊子や資料、海外の情報などがあります。
『冊子・資料』には、厚生労働省の研究グループが作成した冊子『がんの補完代替医療ガイドブック 第3版』などの冊子PDFがあり、閲覧・ダウンロードできます。また、健康食品やサプリメントについて、注意点や正しい利用法など書かれた冊子類のPDFも、閲覧・ダウンロードできます。

 
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