悩み

子どもたちの世話ができなくなると心配した。



助言


【問題を具体的にイメージして整理しましょう】


お子さんの生活が心配とのことですが、まず問題を具体的に整理して、それからどういう方法がとれるのか考えていきましょう。また、整理したり考えるとき、一人ですべて処理しようとせずに、配偶者(パートナー)やその他の家族、お子さんと話し合うことも大切です。話し合うことで、お互いの思いを理解し合うこともできますし、良い案がでることもあります。

整理しておくことは、以下のようなことがあります。
1. あなた自身は、どういう治療でどのくらいの入院期間なのか
治療によっては、退院後すぐにお子さんの世話や家事全般を入院前と同様にこなすのは難しいかもしれません。およその目安は担当医からの治療の説明などで把握できると思いますが、ご家族皆さんが共通の認識を持つためにも、確認しあってみましょう。
2. お子さんはあなたの病気や入院をどう理解しているか
お子さんにはどのように話しているのか、あるいは話すのか。お子さんはそのことをどう理解しているのか。
3. お子さんの生活のどの点が気がかりか
たとえば、小さいお子さんであれば育児全般、通園中あるいは小学校低学年であれば送迎、お昼のお弁当、食事の世話、洗濯など身の回りの世話、宿題の確認、学校との連絡などが挙げられます。また中高校生のお子さんでも、身の回りの世話、食事の支度など気になるかもしれません。年齢等によっても異なると思いますが、具体的にどこが気になるのか書き出してみましょう。
4. あなたが入院中、お子さんのお世話は誰が中心で行うのか
上記3点を整理し、誰が中心で行うのか、分担できる部分については、何を誰にお願いするか考えましょう。1人に負担が集中しないように、協力し合うことが大切で、お子さん自身にもできることがあります。


 

【お子さんと話してみること】


お子さんが小さいから、あるいは受験を控えているからとか、ショックを受けるとかわいそうだからという理由で、親御さんが病気になったとき、入院するとき、あるいは家族に何か大きな出来事があったときに、お子さん抜きで、どうしたらよいかと大人が心配したり、話し合うことがあります。
でも、どんな小さなお子さんであっても、あるいは受験を控えているお子さんであっても、周囲の変化には敏感ですし、大人と同じように親御さんのことを心配します。お子さんが小さい場合でも、お子さんが理解しやすい言葉で、あなたの病気や治療、入院のことを伝えることは大切だと思います。同時に、あなたが入院に際し、お子さんの生活を心配しているその気持ちも伝えてみましょう。
入院するといっても、その間、あなたが何もできないことはないと思います。一日一回の電話であっても、大切なコミュニケーションの時間であり、お子さんのいろいろな出来事や思いを聴いてあげることができると思います。


 

【乳幼児の世話をする人が不在の時】


もし、お子さんが乳幼児で、あなたが入院中に世話をしてくれる方が身近にいない場合は、一時保育などのサービスを探したり、手続きが必要になるかもしれません。
そういう場合は、あなたがかかっている病院の相談室や、医療ソーシャルワーカーなどに相談してみましょう。
また、あなたが居住している市町村の行政機関でも、生活支援サービスの一つとして一時保育等を行っているところがあります(ただし対象となる年齢は各自治体、サービスによって異なります)ので、相談してみてもよいと思います。


 
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