悩み

治療費が高すぎて、治療をやめてしまおうと何度も思った。



助言


【一人で抱え込まずに相談してみましょう】


つらいとき、心配や気がかりなことがあるときは、自分一人で抱え込まずに、周囲の信頼できる親しい人に、気持ちを聴いてもらったり、相談窓口を利用してみましょう。治療をやめたいと思うのは、もしかしたら治療費のことだけではなく、治療の副作用によるつらさや生活上の制限や不自由など、様々な要因が重なってしまっているかもしれません。
からだもこころもつらいときには、何を考えても、ネガティブ(否定的)になってしまいがちです。また、からだのつらさはこころに影響しますし、こころのつらさはからだに影響します。同じように、経済的なつらさや生活面でのつらさもこころに影響を与えることがあります。
人に話すことで、気持ちが少し楽になったり、話をする(人にわかってもらう、伝える)ことで自分の頭のなかで問題が整理できて、自分自身で解決の糸口が見つかるかもしれません。また、相談した相手から、問題を解決していくための良い情報をもらえるかもしれません。


 

【ソーシャルワーカーに相談してみましょう】


病院では、「医療相談室」など相談専用の窓口を設置し、医療ソーシャルワーカー(以下ソーシャルワーカー)と呼ばれる専門職が常駐しているところがあるので、困ったことがあったら一度相談してみましょう。(病院によっては、ソーシャルワーカーは医事課などの事務部門に所属している場合もあります)。また、ソーシャルワーカーがいない場合でも、医療費の支払いのことで困ったら、病院の会計の担当者に相談してみましょう。
ソーシャルワーカーは、医療費の支払いや介護保険に関すること、障害者手帳や福祉制度、療養中・退院後の生活などの相談にのってくれます。
医療費がかかったとき、保険適用の医療費に関しては、医療費の負担を軽くするような制度や、支援する制度があります(高額療養費制度)。また、生活費なども困っているようであれば、最低限度の生活を保障し、自立を助けることを目的とする生活保護などの制度もあります。実際には、医療費の負担感に関しては、高額療養費制度を利用しても、毎月自己負担限度額までは医療費がかかってしまい、特に年金生活で家計を切り詰めて生活しているなかでの負担感は大きいものがあると思います。
相談窓口に相談してみると、少しでも負担感を軽くするための良い情報を得られるかもしれません。また、いつでも相談できる先を見つけておくことは、今後のサポートとしても心強いと思います。


 
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