悩み

いつになったら治療が終わるかもわからず、高額な治療を続けなければならず、貧乏人は死ななければいけないと思っていた。



助言


【誰かに気持ちを話したり、相談してみましょう】


医療費などの経済的な問題のことだけではなく、治療のつらさや先が見えない不安など、様々なつらさがたまってきて、とてもつらいこころの状態になってしまったのかもしれません。こういう場合、具体的にできることから、1つ1つ問題を整理していくことも必要だと思います。
まず、つらさを人に話すことで、気持ちが楽になるだけではなく、自分のなかで問題を整理し直す機会にもなります。


 

【今後の治療方針について担当医に確認してみましょう】


現在、治療はどういう方針で行われているのでしょうか。1度、担当医に確認してみましょう。こういう気持ちがつらくなっているときは特に、1人では聞かず、ご家族や親しい人に同席してもらいましょう。また、今、治療の副作用はどうでしょうか。どういう副作用があってつらいのか、それを少しでも軽くする方法はないのかも合わせて確認してみてください。からだがつらいと、こころもマイナスの方向になりがちです。副作用を和らげる方法があるかもしれません。副作用に関して、あるいはその他の症状に関して、担当医に診察時伝えているようでも、うまくお互いがその状況を理解できていない場合もあります。担当医にあらかじめ時間をとってもらい、今後の治療方針や、今のつらさ、確認したいことを整理して確認し、相談してみましょう。


 

【医療費の負担を軽くするための制度や支援制度】


がんに関連した医療費は、抗がん剤や、治療の効果判定や再発・転移の有無を調べるための種々の検査のなかにも高額なものがあります。ただ、医療費がかかったとき、公的医療保険適用の医療費に関しては、医療費の負担を軽くするような制度や、支援する制度があります。
これらの制度の主なものに関して、記載しますので、ご参照ください。
日本の制度は自ら申請しないと使えない制度も多いので、支援制度、使える制度について、よく理解して有効に使い、経済的な負担が少しでも軽くすむようにしてください。
ただ、継続して定期的に行われる抗がん剤などは、毎月毎月少なくとも一定額の負担が続くので、高額療養費制度などを利用しても、家計のなかで圧迫感を感じるものかもしれません。大切な治療やお薬、検査とわかっていてもつらいものです。
経済的なことで困ったら、病院の相談窓口やソーシャルワーカーにご相談ください。


 

【困ったことがあれば、相談窓口に相談してみましょう】


病院には『ソーシャルワーカー』(あるいは『ケースワーカー』)という専門職の人がいる場合があります(最近では、ソーシャルワーカーがいる病院が、ずいぶん増えてきました)。ソーシャルワーカーは、医療費の支払いや、介護保険に関すること、障害者手帳や福祉制度のこと、療養中・退院後の生活のことなどいろいろな相談にのってくれます。
また、全国のがん診療連携拠点病院(厚生労働省が指定)の『相談支援センター』にも、相談窓口があるので、利用してみてもよいでしょう。


 
参考になるホームページ
国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先を探す
https://hospdb.ganjoho.jp/
成人や小児の相談先・病院一覧(がん診療連携拠点病院、小児がん拠点病院)が掲載されています。

 
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