悩み

顔の形が変わってしまい人前に出られず辛い。



助言


【形成外科の紹介やメイクが役に立つことも】


誰もが自分の顔には愛着を持っています。病気や治療のために、顔の形が変わってしまうというのは、とてもつらい体験です。
がんの治療は、病気を治す、ということに加えて、治療後の生活への影響ができるだけ少なくなるよう配慮されるようになってきています。
病気や治療した部位によっては、形成外科の医師を紹介してもらうことが役立つ場合もあります。担当医に相談してみてください。
また、手術後の創(きず)や再建手術後の皮膚の色あいの違いが気になるような場合には、自然な印象に見せるための『リハビリメイク』『カモフラージュメイク』といった工夫も開発されています。こういったメイクの工夫については、書店のがん患者さん向けの本のコーナーやインターネットで調べることができます。
ただ、あなたの体や病気の状態などによっては悪影響をもたらす可能性もあるので、担当医に相談してから試すようにしましょう。


 
参考になるホームページ
日本形成外科学会:乳房再建、ケロイドなどの一般向け情報
https://jsprs.or.jp/
『一般の方へ』では、一般の方向けの形成外科に関する説明や市民公開講座の案内などを読むことができます。『形成外科で扱う疾患』の腫瘍の項目では、乳房再建、頭頸部のがんに対する再建、皮膚がん・軟部悪性腫瘍などの情報があります。また、けが・きずあとの項目では、瘢痕、ケロイド・肥厚性瘢痕、瘢痕拘縮』などの情報があります。
同学会の認定する『認定施設一覧』を確認できます。

 

【受け入れてもらうことで、受け入れる】


ただ、いくつかの方法を試しても、『もと通りの自分の顔』を取り戻すことは、難しいかもしれません。
ご自身の新しい顔に慣れるためには、ある程度の時間がかかるものと思います。
ただ逆に、あなた自身が自分の新しい顔を受け入れるためにも、親しい人たちとコミュニケーションすることが役に立つかもしれません。言葉にならなくても、普段のふれあいのなかで、『あなたを以前とかわらずに、大切にしているよ』というメッセージを感じられる時間が持てれば、とてもすばらしいことだと思います。
家族や親しい友人、病院のスタッフと、できる範囲で、少しずつ、話をしてみてはいかがでしょうか。
もしかすると、あなたの大切な人たちの中には、あなたにどんな風に声をかければよいのか分からず、最初のうちは戸惑う方もいるかもしれません。ですが、外見が変わっても、あなたの内側にある大切な部分は変わっていないことが、やがてきっと伝わるはずです。
患者会の中にも、顔に関する悩みを分かちあっているグループがあります。おかかりの病院の『相談支援センター』や『医療相談室』に聞いてみてもよいでしょう。


 
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