悩み

どのようにして自分を支えて、病気と闘っていくか悩んでいる。



助言


【患者さんの声と心持ち】


2003年に8千人近いがん体験者の方々が参加された悩みの調査のなかで、『あなたがかつて抱えた悩み、また現在抱えている悩みを少しでも和らげるために、何が必要だと思いますか。』という質問がありました。そのなかで第1位だったのが、『自身の努力による解決』でした。続いて、『相談・こころのケア』、『医療者との良好な関係』、『家族の協力・理解・支え』、『同病者との交流・患者会』などがあがっています。

書かれていたことをいくつか紹介します。
◎その時その時、楽観的に考えること、取り越し苦労はしないこと、前向きに生きること。
◎悩みを抱え込まないで人に相談する。
◎自分を必要としてくれる場所、人がいること。
◎病気に対する疑問があった場合は先生に相談し、自分で納得し、割り切って毎日を明るく生活することと思っている。
◎目的や夢を持つ(旅行の計画を立て、実践してきたことが良かった)。
◎自分なりの人生観を持つ。
◎気持ちを大きく持ち、くよくよしない生活をするように心がけ、先生の話をよく聞いて回復するように先を見ながら治療に専念するよう心がける。
◎自分の好きなことをできるだけやる。
◎患者会のような何でも話しあえる仲間。
◎将来に対する希望を持つ。
◎何でも相談できる家族と病院で話せる先生を持つ。
◎家族に病気のことを理解してもらう。家にこもりきりにならないで無理のない程度に人との関わりを持つ。
◎同じ病気仲間との前向きな情報交換や話し合いが最も力をもらえる。

同時にこの悩みの調査では、様々な事柄で患者さんが悩まれている実態も浮き彫りにされたことも事実です。がんばっていても心が折れそうになったり、つらくてたまらなかったり、自分だけが社会から取り残されたような感覚になったりするのは、誰にでも起こることです。
ですから、一人でがんばりすぎないようにしましょう。ずっと闘ってばかりだとこころが疲れてしまうときもあります。がんと共存、がんと仲良く・・・という言葉を患者さんから聞いたことがあります。闘うというよりは、がんとうまくつき合っていくという感じかもしれません。
また、書かれている内容を読んでいると、『人とのつながり、信頼』ということもみえてきました。
つらいときには、人に話してみてもよいですし、人を頼ってもよいと思います。どこかで、自分の心の張り感をゆるめる時間や場所を持ってみましょう。


 
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