悩み

治療が始まったら死ぬほどつらく、死んだ方が楽だと思ったり、気持ちのバランスがうまくとれなかった。



助言


【こころが少し楽になる方法】


つらい体験が続くと、気持ちは沈みがちになり悲観的な思いにとらわれやすくなります。これは、こころの悲鳴だと思います。気持ちが沈みがちになることも、悲観的な思いにとらわれやすくなることも、患者さん自身が悪いわけではありません。
ただ、こういう気持ちをもち続けていると、こころも重くなってしまいます。少しその重さを軽くするために、こころの専門家(精神腫瘍科医、心療内科医、精神科医、臨床心理士、心理療法士、リエゾンナースなど)、病院の相談室、あるいはご家族にご自身のつらい気持ちを話してみてください。聞いてもらうというのは、こころが少し楽になる方法の一つです。


 

【からだとこころの関係】


「治療が始まったら死ぬほどつらく」という言葉から、治療の副作用等、からだのほうもつらい状況が続いていたのではないかと考えられます。からだとこころは、影響し合いますので、からだのつらい状態が続くと、こころのほうも不安定になってきてしまいます。
「治療がつらい」というのは漠然としていますが、治療の何がつらいのか、一つ一つ整理して、担当医や看護師などに伝えていきましょう。医師も看護師もできるだけ治療に伴うつらさをやわらげるための対策を一緒に考えてくれるはずです。この場合、具体的に、「○○がつらい」、「○△の状態が一日中続いている」など、具体的に整理して伝えることが大切です。たとえば、「抗がん剤治療で、吐き気が強くて、ちょっとしたにおいでも吐いてしまう。食事のにおい、トイレのにおいは特にだめ」ということであれば、まず今使用している吐き気止めの評価をし、場合によっては別のお薬に変更することもあります。同時にマスクの使用など、においをできるだけ感じないような日常生活上の工夫なども話し合うことができます。
『治療がつらいのは仕方がない』とか『我慢してがんばらなければ』と、自分で自分を追い込まないようにしましょう。周りには、あなたのサポートをしてくれる人が必ずいます。


 
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