悩み

1番精神的に落ち込んでいる時サポートがもっとほしい、情報も欲しいと思った。



助言


【つらい気持ちを抱え込まない】


不安が強く、とてもつらいとき、自分の気持ちを受けとめてくれる人、家族や何でも話せる友人に、不安に思っていることや揺れる思いを聴いてもらうことも気持ちを楽にします。一人でつらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。泣いてしまってもかまいません。
また、口にしなくても、ふっと自分を心配し気遣う周囲の人々の思いが感じられたとき、一人ではない、と感じて温かい気持ちになれます。そんな時間が、ほんの少しでも気持ちを楽にしてくれると思います。


 

【相談窓口を利用してみる】


つらさや苦しさをためこまないで、気持ちを外に押し出してあげることは自分のこころのケアとして大切なことです。
ただ、身近な人だとどうしても話しにくいと思うこともあるかもしれません。心配かけてはいけないと相手に気遣って、「つらい」と言えないこともあります。
そういう場合は、電話相談のある相談窓口などを利用してみましょう。相手の顔が見えないほうが気持ちを出しやすいかもしれませんし、身近な人でない方が気遣いせずにすむかもしれません。
全国のがん診療連携拠点病院(厚生労働省が認定)には、相談支援センターが設置されており、電話相談を実施しているところもあります。また、対がん協会でも電話相談を行っています。患者会・患者支援団体でも、気持ちの分かち合いや、相談を行っているところがあります。
自分のこころを守っていくために、自分でできることから、やってみましょう。


 

【こころが不安定な状態が続く時は、こころの専門家もサポートしてくれる】


不安定なこころの状態が続く時には、一度こころの専門家に相談してみるという方法があります。
こころが不安定で、他には何も考えられなくなった、何事にも集中できない、誰とも話したくない、夜眠れない、食欲がない、などそういった症状が続くような時は担当医やこころの専門家(精神腫瘍科医、心療内科医、精神科医、臨床心理士、心理療法士、リエゾンナースなど)に相談してみてください。気持ちを落ち着けるお薬を飲んだ方がいい場合もあります。
こころの専門家というと、“自分がおかしくなったのではないか”と思い抵抗がある方もいらっしゃると思いますが、このようにこころが不安定な状態になることは、がんにかかった多くの方が経験することです。
がんと向き合う時、からだの方は担当医がサポートしてくれますが、こころの方は周囲の人とともにサポートしてくれる専門家に少し頼ってみることで、どうしていけばよいのか、自分なりの答えがみつけられることがあります。


 

【どんな情報が欲しいかをまず整理する】


情報が欲しいとき、ただ漠然と『情報』としないで、“今の自分にとって問題となっていることは何だろう。自分に今必要な情報は何だろう。”とまず考えてみてください。
病気の情報、診断をつけるための治療に関する情報、治療の情報、医療機関を選択するための情報、医療費に関する情報、その他生活に関する情報、体験者の情報・・・というように、情報といっても様々です。
がんと診断を受けた後の動揺・混乱している時期であれば、たくさんの情報をいっぺんに理解しようとしても、なかなかうまくいきません。そういうときは、焦らないで担当医の説明をよく聞き、わからないところは質問するところからはじめしょう。できれば、この時期はできるだけご家族や信頼できる方に同席してもらい、担当医からの説明は一緒に聞くようにし、後でお互いに説明内容を確認しあうと、より理解が深まります。


 

【インターネットで情報を探すとき】


インターネットは、多くの情報を入手できる利点がありますが、同時にその情報が正しい情報か、判断が難しいという欠点もあります。特に、病気や治療については、正確な情報、できるだけ最新の情報を見極め、慎重な選択が必要です。

1. 注意すべき点
情報を探すとき、注意しなければいけないのは、
◎ 情報発信者が明確になっているか
◎ 一方的に偏った情報ではないか(良いことばかり書いてあるなど)
の2つです。特に、インターネットから情報を得ることに慣れていない場合や、医療に関してほとんど知識がない場合は、まず『公的機関が発信する情報』を中心に情報を探しましょう。
2. リンクを利用する
上記のように公的機関や信頼できるサイトから情報を得るとともに、そのサイトのリンク集を利用して他のサイトの情報も確認してみるという方法があります。
3. 検索サイトを使う際の注意
通常、何か情報を探すときは、検索サイトを使うことが多いと思います。しかし、検索サイトではキーワードをかなり絞り込まないと、膨大な検索結果がでることがあり、目当ての情報が探しにくいこともあります。また、検索結果による情報は、情報の正確性、情報の新しさ、信頼性を判断しにくいので、十分な注意が必要です。


 
参考になるホームページ
(1)国立がん研究センター『がん情報サービス』:予防・検診
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/index.html
『予防・検診』のページでは、がんの発生要因、がんを予防するための情報、がん検診の方法やQ&Aなどの情報があります。『がん検診』には、まず知っておきたいこと、詳細な説明、胃がん、子宮頸がん、肺がん、乳がん、大腸がんの検診についての説明があります。
(2)公益財団法人 日本対がん協会:がん予防・がん検診の推進
https://www.jcancer.jp/about_cancer_and_checkup
検診に関するさまざまな情報があります。肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がんのがん検診について、検診の意義や目的、検診の方法、検診の流れ、よくある質問などの情報が公開されています。また、がん検診とは、がん検診の種類、がん検診の目的と効果の情報もあります。

 
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