悩み

退院してからも今まで通り生活できるか心配だった。



助言


【具体的に眼の前にある問題に1つ1つ対応する】


がんで治療を受けた後に社会復帰し、仕事や家事をこなしたり、社会のなかで家庭のなかで様々な役割をこなしながら、生活をしている方は大勢いらっしゃいます。ただ、それぞれの生活が、「がんになる以前」と全く同じなのかというと、これはがんの影響だけではなく、治療後の体力低下の有無、治療前の生活環境の差、それぞれの社会のなかでの役割、こころの問題など患者さん個人個人で異なる部分もあります。入院する、治療するという状況のなかで、気持ちもからだも以前と全く同じということはないと思います。
がんと診断されたとき、あるいはがんの治療を受けられているとき、“今後どうなるんだろう。元気になるのだろうか”というように漠然とした未来への不安がわいてしまうことがありますが、先のことを完全に見通すことはできません。
大切なことは、今、目の前にある課題や問題に1つ1つ取り組んでいくことだと思います。
目の前にある課題に取り組み(治療を受ける前であれば、夜しっかり眠ることでも、3食しっかり食べて栄養をとることでもかまいませんし、治療中であれば、副作用で予防できることは予防し、自分なりの治療中の生活リズム、生活スタイルを整えることかもしれません)、具体的な目標をたてて、その目標に向かって行動していくことが重要です。

ただ、これからいろいろな問題や心配にぶつかるかもしれません。そのときは、一人で抱え込まず、あなたのご家族や友人、医療者や病院の相談室の相談員などに話をしてみましょう。あなたは一人ではありません。つらいときは、まわりの手助けを借りることもとても大切です。


 
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