悩み

まだ若いので、やりたい仕事をしたいと思い、仕事に就いたら、再発・転移が続き入院治療となり、仕事を断念せざるを得なくなった。



助言


【これからのことを、相談してみる】


せっかくやりたい仕事に就くことができたのに、がんが再発、転移し、仕事を断念せざるを得なくなった、という体験は、本当につらい、自分自身の一部を奪われるような思いだったのではないかとお察しします。
あなた自身が退職を希望したのであれ、会社の勧めで辞めざるを得ない状況になったのであれ、きっと悩みぬいた上でのご決断だったはずです。
その時あなたは、自分の意思、経済的状況、体やこころの調子、病気に関してその時点で持っていた情報など、たくさんの条件がある中で、あなたができる、最善の選択をしたのです。
仕事を中断した、という決断そのものについて、ふりかえって後悔される必要はないのではないでしょうか。
大切なのは、今、これからのことです。
まず、断念した仕事の代わりに、収入を得る手段は確保されているのでしょうか。もしまだ見つかっていないのであれば、おかかりの医療機関(病院など)の相談室やがん診療連携拠点病院の相談支援センターにいる相談員に相談してみることをお勧めします。
そこにいる相談員はさまざまな制度について知識を持っていますので、あなたの状況に合わせて、どういった手段があるか、提案してくれると思います。
次に、仕事は『自分らしさ』を作りあげていくための手段の一つでもあります。
仕事を中断したあなたは、新しい状況で、あなたが打ち込むことができるもの、新しい『生きがい』のようなものを、必要としているかもしれません。
それが何になるかは、人それぞれです。それは、あなた自身が自分で探していくことになると思います。ただ、探す作業を手伝うことは、周りの人にもできます。
もし、気持の整理がつかなかったり、新しい状況にとまどったりするようであれば、先ほどお伝えした相談員に一度ご相談されてみることをお勧めします。


 
参考になるホームページ
(1)国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先・病院を探す
https://hospdb.ganjoho.jp/
がん情報サービスの[相談先・病院を探す]では、全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、希少がん情報公開専門病院等の一覧が掲載されていて、さまざまな条件で検索できます。病名やがんの種類、地域や病院の種類、診断や治療の実施状況、小児がん治療後のフォローアップ状況、小児がんの治療方法やセカンドオピニオンの対応状況などから探すことができます。また、成人や小児の相談先・病院一覧を見るでは、相談支援センターの名称や電話番号、病院情報などを閲覧できます。
(2)公益財団法人 日本対がん協会:がん患者・家族の支援
https://www.jcancer.jp/consultion_and_support
日本対がん協会のホームページです。『がん患者・家族の支援』のページには、看護師やソーシャルワーカーが対応している『がん相談ホットライン』、事前予約が必要な医師による面接相談、医師による電話相談、社会保険労務士によるがんと就労の電話相談などの相談に関する情報があります。詳細は、それぞれのページをご確認ください。

 
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