悩み

今後またどこかに、がんができるのではないかという心配がある。



助言


【こころのガス抜きや自分なりのやり方で】


2003年度に、8千人近いがん体験者の方々の悩みや負担の大規模全国調査が実施されました。その結果を整理したところ、半分以上の方がこころの問題を抱え、不安の中で一番多かったのは『再発・転移への不安』でした。この再発・転移への不安は、病気の段階に関係なく抱く方が多いということも、調査の結果わかりました。
がんと診断されたことで、さまざまな思いが頭をよぎると思います。考えまいとしても、一人になったときや、静かな夜にふといろいろなことを考えてしまう・・・これは誰もがいろいろな場面で体験することかもしれません。とくに不安というのは、その対象が漠然としています。

不安や心配な気持ちが強くなりつらいときには、自分の気持ちを受けとめてくれる家族や何でも話せる友人に、不安に思っていることや揺れ動く思いを聴いてもらうと、気持ちが少し楽になります。一人でつらさを抱え込まないで、周囲の人に話してみましょう。
また、日常生活のなかでふっと自分を心配し気遣う周囲の人々の思いが感じられたとき、一人ではないと感じてあたたかい気持ちになることもあると思います。

不安が強いとき、精神的に不安定なとき、どうしたらよいかに対して、はっきりした答えはありません。それぞれ自分なりのやり方があります。
どうしたらよいか考えるとき、自分が今まで同じようにつらい出来事に遭遇したとき、どうしたかを思い出してみましょう。
人によっては、何かに集中したり、そういう時間が少しでもあると、ほんの少しでも楽になるときがあります。泣けるようなテレビや映画をみて、思いっきり泣いたという人もいます。スポーツをした人もいます。仕事に集中した人もいます。自分が過去にやってみて、成功したやり方を試してみましょう。
また、同病者の方と話すと気持ちが楽になるという方もいらっしゃいます。


 
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