悩み

胃切除後、空腹感がなく、食欲が出ない。



助言


【食欲不振の原因が明らかなならば、それを改善する工夫をする】


さまざまなことが原因で起こる食欲不振ですが、原因がわかると対処法が見つかる場合もあります。

食欲不振はさまざまなことが原因で起こります。
治療(手術、抗がん剤治療、放射線療法など)、精神的な動揺・ストレス、既往疾患、がんなどが、食欲に影響を与えると考えられます。

また、他の症状に伴って起こることもあります。
吐き気、おう吐、味覚障害、嗅覚障害、口内炎、口内乾燥、咀嚼・嚥下障害、胸やけ、下痢、便秘、発熱、全身倦怠感、腹部膨満感など

どんなことが原因で食欲がなくなっているのか考え、それに応じた対応をしましょう。


 

【食事を楽しむ】


食欲は食べる場所や雰囲気などによっても変わります。庭やベランダなど、いつもと違う場所での食事や、家族・友人と楽しく食事をするなど、気分を変えてみるのも食欲増進に効果的ですので、いろいろな工夫をしてみましょう。
また、胃切除術後の食事の注意点について、頭で難しく考えすぎてはいませんか。
基本は、
◎ よくかんでゆっくり食べる
◎ 1回の食事量を減らして回数を多くする
 間食も活用しましょう。
◎ 食事は規則正しい時間に食べる
 食後は30分程度、安静にするとよいでしょう。
◎消化のよい食品、調理法から徐々に、バランスの取れた食事を心がける
 具体的には、食物繊維の多いもの、脂肪の多いものは注意しましょう。「煮る・蒸す・茹でる」調理方法が消化しやすく、「焼く、炒める、揚げる」の順になります。

術後、少しずつ慣れていきますので、気持ちにゆとりを持って、焦らないことも大切です。
退院後半年の時点で、胃の手術前に比べて、体重が増加している患者さんは少なく、手術前より減少しているか、退院時よりは増えているけれど手術前までには回復していない患者さんがほとんどです。


 
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