悩み

便秘のため、薬を服用したところ、排便が頻繁になり、便が間に合わないこともあり悩んだ。



助言


【自分の食生活と排便習慣を把握しましょう】


まずご自分のこれまでの排便習慣を思い出してみましょう。人によっては1週間近く便がでなくてもおなかもはらないし苦しくないという人もいますし、1日でないだけで気持ち悪いという人もいます。また、便秘で薬を飲んだとき、薬の効果には個人差があります。
ただ、現在は以前とは排便の状況を変える要因も加わっているかもしれません。たとえば、治療に伴う食事量の変化や運動量の変化、手術の影響や腫瘍の圧迫で腸のなかが細くなって便が通りにくくなる、ストレスによるものなどです。
ですから、これまでの食生活と排便習慣を振り返り、次に現在の食生活と排便習慣を把握しましょう。便に関するトラブルがあったら、その前の食事、排便状況、おなかの不快感などをまとめて整理してみましょう。
下剤に関しても自分にあった標準的な下剤の量を見極めていく(○○という下剤を○錠のむのが一番良さそうだなど)、いつ頃飲むかタイミングをみる(4-5日便がでなくてのんだときは、ころころに固くて追加で下剤をのまなくてはいけなかったので、2日でなかったらその日の夜下剤を飲むのがちょうどタイミングが良さそうだ等)、下剤の種類の選択(○○の下剤はのむと腹痛が出やすいから別の下剤の方がよさそう、最初から刺激の強いのは控えるなど)を試みてみましょう。一人で判断できないときは、担当医や看護師に相談してみましょう。
ご自分の排便習慣、便秘時のご自分にとって標準的な下剤の種類と量を見極めていくまでは、まず現在の問題への対応をしていきます。下剤を飲んだときに便が間に合わないことが予想されるようでしたら、下剤を飲んだ日とその翌日は、薄いパットを念のためあてておくなどでもよいでしょう。パットは、最近尿漏れパッドなどで薄いものも売られていますので、それを少し後ろにずらし気味にあてておいてもよいと思います。


 

【便秘の改善のための基本的な注意点】


便秘の際、下剤などを使用せずに自然にでるように、できることは試みてみましょう。当たり前のことかもしれませんが、当たり前のことを生活のなかに取り入れ習慣づけることが大切だと思います。

◎ 食事は規則正しい時間に、腹八分目(術後であれば7分目くらいでも)
不規則な食生活は、便秘や下痢の原因になります。特に、胃や大腸の手術後は、腸閉塞にも気をつけなければいけませんし、術後の合併症にも注意が必要です。

◎ 消化の良い食品を時間をかけて食べる
消化のはたらきが落ちているときには、はたらきを助けながら胃や大腸に負担をかけないようにする必要があります。

◎ あまり気にしないようにする
下痢や便秘は、ストレスや不安も影響します。激しい腹痛を伴ったり、おなががはって苦しかったり、吐き気を伴ったり等がなければ、あまり気にしないようにしてみましょう。2-3回の下痢があってもそれが普通という人もいます。ただし、便の量は気をつけて確認しましょう。また水のような下痢が頻繁に続くときには脱水にも注意しなければなりません。


 
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