悩み

3回目の手術のときストーマの位置が変わり、凹凸になって装具がつけにくく、はがれやすくて困っている。時々痛みが激しく、将来ストーマの管理について心配だ。



助言


【問題を具体化して対応を考える】


人工肛門に関することで困っていることがあれば、その原因となることを1つ1つ具体的に考えてみましょう。そのうえで、原因となっていること、問題となっていることに関する情報を集めてみましょう。
このお悩みの文章からわかることとして、
1. ストーマの位置がかわり、凹凸になって装具がつけにくいこと
2. 同様に、凹凸になったことで、装具がはがれやすいこと
3. 時々激しい痛みがあること
4. 将来ストーマの管理が心配
という4つの問題や気がかりがあります。
このうち、1、2はストーマ装具を工夫するとよいかもしれません。かかっている病院の看護師に相談してみましょう。病院によっては、ストーマケアを専門に行っているストーマ外来を設置しているところもあります。また、看護師のなかには、日本看護協会が認定している皮膚や排泄ケアの専門的知識と技術を持つ『皮膚・排泄ケア認定看護師』の資格を持っている人もいます。また、装具メーカーの相談窓口に相談してみて、自分の状況に合った装具を見つけていきましょう。
3は、まず担当医に伝え、対応を相談しましょう。その際には、いつ頃(体を動かしたとき、曲げたときなど)、どういう痛みが(きりきりとした痛み、ずきんずきんとするなど)、どのくらい続くのか、何か痛みに対しての対処はしているか(市販の痛み止めをのんでいるとか、楽な姿勢をとるとか)、表面上の変化はないか(痛いところのあたりの皮膚が赤いとか熱をもっているとか)などを具体的に話しましょう。
4は、確かに自分で装具交換ができない状況になったときには、他の人の助けが必要になりますが、その場合は、病院に通っていらっしゃるときでしたら、病院の相談窓口に、あるいは拠点病院の相談支援センターに相談することもできます。
こういった情報は、以下のホームページにも掲載されていますので、参考にしましょう。


 
参考になるホームページ
(1)公益社団法人 日本オストミー協会
https://www.joa-net.org/
日本オストミー協会は、オストメイト(人工肛門・人工膀胱保有者)が安心して暮らせる社会をめざしてさまざまな活動をしている団体です。『ストーマとの生活』には、ストーマについて、種類別の特徴、ストーマ装具について、日常生活のポイント、主な福祉制度、オストメイトの災害対策、ストーマ用品について、ストーマケアの参考書などの情報があります。また、『全国のストーマ外来』、『オストメイト対応トイレ』などの情報提供の他、全国にある『支部一覧』で支部の連絡先を確認できます。『20/40フォーカスグループ』という若い世代のオストメイト同士の交流を図るグループの紹介もあります。
(2)オストメイトJP
https://www.ostomate.jp/
オストメイトJPでは、全国のオストメイト対応トイレを検索することができます。オストメイト対応トイレとは、オストメイトがトイレで、排泄物の処理、ストーマ装具の交換・装着、ストーマ周辺皮膚の清拭・洗浄、衣服・使用済み装具の洗濯・廃棄などができる設備があるトイレです。住所や施設名、駅・鉄道路線、高速道路・道の駅などで検索できます。また、スマートフォン用のアプリ(iPhone版、アンドロイド版)もあります。
(3)日本創傷・オストミー・失禁管理学会
https://jwocm.org/
日本創傷・オストミー・失禁管理学会のホームページです。『一般の方へ』のページの『ストーマ外来検索』は、都道府県名等を入れてストーマ外来を検索することができます。また、『ストーマケアについて』では、ストーマケアのヒントの情報があります。

 
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