【理解していくために行動しましょう】
病気のこと、治療のことなど理解できないことがあれば、必ず一つ一つ確認し、理解していくようにしましょう。これは、あなたが自分のからだの状況を把握し、自分が受ける治療を理解したうえで治療に主体的に関わっていくための行動でもあります。
また、きちんと理解することが不安を軽くし、気持ちを楽にするかもしれません。
理解できないままにしておくと、自分のからだに変化が起こったときにも、それが治療の副作用なのか、がんという病気からくるのか、全く異なる原因からくるのか自分でも判断しづらく、そういうときにどう対処したらよいのかもわからず、あわててしまったりすることもあります。
また、疑問やわからないことをそのままにしておくと、少しずつ医師とのコミュニケーションのずれが積み重なり、誤解や不信感につながってしまうことになりかねません。医師は説明したつもり、患者さんはわかったつもりでは、お互い信頼関係を築くのは難しいでしょう。
わからないことは、後で何度でも聞くこともできます。確認する機会は、1回だけではありません。
【あなた自身ができること】
あなた自身ができることをまず始めてみましょう
1. 『不安や不信』につながっている原因を自分の中で整理してみましょう。
まず、あなたが今不安に感じていること、疑問に思っていることを整理してみましょう。ノートに書き出してみても良いと思います。最初は、長い文章で自由に書いてみて構いませんが、書き終わったら読み直し、最終的に箇条書きにしてみると良いでしょう。たとえば、「○○の検査の結果が知りたい」、「○○という症状がどうして起こっているのか、知りたい。あるいは、どう対処したらよいか知りたい。」などです。ただ、先生ともっと話したいのに、忙しそうで話しかけられないとかではなく、具体的に整理することが大切です。
2. 予習・復習をしてみましょう
特に外来通院している場合、外来の診察時間は短いと感じ、担当医に確認しようと思ってもなかなか言い出せないという経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。短い外来時間を有効に使うためにも、予習・復習をしてみましょう。
予習は、次の外来で実施予定の検査、あるいは結果の出ている検査、今ある症状や困っていること、担当医や看護師に聞きたいことを書き出し、整理してみることです。これは、できるだけ1行以内の箇条書きにして、間に空欄を入れておきます。この空欄は診察時や復習のときに使います。
復習は、診察室での診療のなかで、大切なことを自分なりに書き出して、まとめてみることです。その場では、すぐ聞けなかった疑問などがあったら、次の外来時に確認できるように、予習のところに、箇条書きで加えておきましょう。