悩み

治療をやめて代替療法にしたら、次に診察治療してもらえるのだろうかと治療の選択について迷った。



助言


【代替療法はあくまでも補助的なものと考える】


代替療法は、あくまでも、手術療法・化学療法・放射線療法を中心とする、一般的ながん治療の補助として考えてください。
きちんと理解しておかなければならないのは、がんの進行を抑えたり、治したりするという意味では、代替療法の有効性を示す結果が出たことはありません。
逆に、代替療法の中には、その時にあなたが受けている治療の内容や、あなたの体調次第では、大きな問題を引き起こしてしまう可能性があるものも含まれています。このため、事前に担当医に相談することが大切なのです。
ただ、あなたの『こころの支え』という意味では、代替療法が役に立つ場合もないわけではありません。
以上をまとめると、代替療法を試してみたい、と思った時には、
1. 一般的ながん治療を受けることを前提に
2. 目的は治療ではなく、『こころの支え』であることを理解した上で
3. 担当医に相談してから
試してみてください。


 

【担当医や相談員に相談してみましょう】


お悩みの件ですが、一般的ながん治療をやめて、代替療法だけを受ける、という選択は、がんの治療という観点からは、避けるべきです。
“次に診察治療してもらえるのだろうか”と悩まれているということは、あなた自身、代替療法に対する迷いを感じているのではないかとお察しいたします。
それではなぜ、一般的ながん治療をやめて、代替療法を受けたい、とお考えになっているのでしょうか。
あなたのこころの中には、現在受けている治療に関する不満や不信感、病気の進行に対する不安、痛みなどの体のつらさなど、未解決の悩みがあるのかもしれません。
あなたがまずするべきことは、その悩みを、担当医にきちんと打ち明けることです。
悩みをきちんと伝えることで、担当医の方から、あなたの悩みに対する適切な対処を提案してもらえれば、それにまさることはないでしょう。
もし、いきなり担当医に打ち明けるのに気後れしたり、担当医とうまくコミュニケーションをとれていないように感じたりするのであれば、おかかりの医療機関(病院など)の相談室やがん診療連携拠点病院の相談支援センターにいる相談員に相談してみるとよいでしょう。場合によっては、担当医とあなたとの間で、上手に橋渡しをしてもらえることもあるはずです。


 
参考になるホームページ
(1)国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先・病院を探す
https://hospdb.ganjoho.jp/
がん情報サービスの[相談先・病院を探す]では、全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、希少がん情報公開専門病院等の一覧が掲載されていて、さまざまな条件で検索できます。病名やがんの種類、地域や病院の種類、診断や治療の実施状況、小児がん治療後のフォローアップ状況、小児がんの治療方法やセカンドオピニオンの対応状況などから探すことができます。また、成人や小児の相談先・病院一覧を見るでは、相談支援センターの名称や電話番号、病院情報などを閲覧できます。
(2)公益財団法人 日本対がん協会:がん患者・家族の支援
https://www.jcancer.jp/consultion_and_support
日本対がん協会のホームページです。『がん患者・家族の支援』のページには、看護師やソーシャルワーカーが対応している『がん相談ホットライン』、事前予約が必要な医師による面接相談、医師による電話相談、社会保険労務士によるがんと就労の電話相談などの相談に関する情報があります。詳細は、それぞれのページをご確認ください。

 
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