悩み

抗がん剤の効果に個人差があり、悪化しない予防薬を決めかねている。



助言


【予測と結果】


治療をする前から先の結果を予測することはできません。
また、抗がん剤治療の場合、副作用が起こる割合について、集団でおよそ何パーセントと言うことはできても、どの患者さんに起こるかを言い当てることはできないのです。
同じ病気の診断と治療を受けても、1人ひとりのからだは違うので、治療中の経過は異なってきます。


 

【担当医とよく話しあいましょう】


これからの治療について迷いがある時には、担当医と十分に話しあってみてください。
治療に関して患者さんの質問に答えることは、医師の大切な仕事のひとつです。遠慮しないで、不明な点や疑問点については、きちんと確認するようにしましょう。
担当医と話す際には、次のようなことを確認すると、気持ちの整理に役立つのではないかと思います。

◎ なぜその治療が提案されたのか、なぜその治療が必要なのか
担当医は、がんの性質や進み具合、全身の状態などを十分考慮したうえで、治療方法を提案します。担当医の説明をしっかり聞いて、提案の根拠や治療の必要性について、あなた自身が納得できるかどうか、よく考えてみてください。
◎ 治療の効果と目的
治療の効果はどのくらい期待できるのか、治療の目的はどういうことなのか、確認しておきましょう。
◎ 主な副作用
どういう副作用が、どの程度起こるのか。いつ頃起こり、どの位の期間続くのか。副作用に対して、どういう対応策があるのか。
◎ 治療のスケジュール
通院治療なのか、入院治療なのか。どのくらいの間隔で行うのか。どういうスケジュールなのか。
◎ 治療の費用
治療の費用はおよそどのくらいかかるのか。保険は適用されるのか。


 

【セカンドオピニオンを受けるには】


セカンドオピニオンは、直訳すると『第二の意見』という意味です。この仕組みを使うと、病院を変えないで、担当医以外の医師から病気の状況や治療法に関する意見を聞くことができます。
セカンドオピニオンを受けるためには、担当医に「セカンドオピニオンを受けたい」ということをはっきり伝えます。すると、担当医が紹介状(診療情報提供書)を作成し、レントゲン写真などの検査データを貸してくれるので、それを持って紹介先の医師を受診します。多くの場合、セカンドオピニオンの窓口は予約制となっています。
“言い出しにくいから内緒で”と思われるかもしれませんが、担当医からの情報がなければ、検査を一からやりなおす必要がありますし、これまでの治療経過もまったく分からなくなります。
「担当医を疑うようで、話しにくい」とおっしゃる方は多いのですが、セカンドオピニオンは納得して治療を受けるためにとても大切なものです。あなたの担当医も、そのことを理解しているはずです。「自分で納得して治療を受けたいので、○○病院でセカンドオピニオンを受けてきたいと考えています。必要な書類をお願いできますか。」という風に、自分の気持ちを率直に伝えることが大切です。
セカンドオピニオンを受けたら、そこで聞いた話や情報を、後日、担当医に報告しましょう。
セカンドオピニオンを受けた結果、転院について、自分がこころから納得して決断できたのであれば、改めて担当医に転院を申し出ます。


 
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