【病院の医療ソーシャルワーカーに相談する】
病気を抱え、ご自分のことだけでも精一杯のときに、お子さんのことに気を配るのは、本当に大変なことです。こういうときに、一人で悩みを解決しようとすると、焦りばかりが大きくなり、うまくいかないこともあります。自分だけの問題として抱え込まないで、ご家族や友人に協力してもらいながら情報を集めましょう。
ご家族の預け先について、まず相談していただきたいのは、おかかりの病院の医療ソーシャルワーカーです。医療ソーシャルワーカーは、子育てや介護に関する制度について、豊富な知識をもっています。あなたやご家族の希望や事情をよく考えた上で、制度利用の提案やこれからのことに関する助言をしてくれるでしょう。
また、医療ソーシャルワーカーは、経済的な事柄に関する相談も受けています。ご家族の中で誰かが施設を利用し、あなたが入院するということになると、経済的な負担も大きなものになるでしょう。
医療ソーシャルワーカーには守秘義務がありますので、相談した内容をあなたの許可なく誰かに漏らしたりすることはありません。安心してご相談ください。一般的に、医療ソーシャルワーカーへの相談は無料です。

【行政のサービスを利用する】
自治体では、住民に対する福祉サービスを行っています。 市区町村役場の福祉担当課に相談してみるとよいでしょう。
家庭で保育ができないお子さんに対しては、一時保育や保育ママ制度があります。ファミリー・サポート・センターといって、会員同士で育児を助けあう有償ボランティア組織が活動しているところもあります。
ただし、対象となる年齢は、各自治体、サービスによって異なります。
また、お子さんの世話に関して、利用するサービスの見当がある程度ついているとき、もしくは、以前に利用したサービスがあるというときには、そのサービス業者に直接問い合わせてみるのもよい考えです。
【インターネットを使って調べる】
児童福祉に関するサービスを提供している事業者の中には、事業内容をホームページで紹介しているところもあります。また、自治体の多くもホームページを開設しています。
この他にも、総合情報サイトの『ワムネット』で、児童福祉に関するさまざまな制度の概要をみたり、サービス事業者の業務内容や連絡先を調べたりできます。
![]() WAM NET(ワムネット):福祉・保健・医療の総合情報サイト https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/ 独立行政法人 福祉医療機構が運営している福祉・保健・医療の総合情報サイトです。 介護・医療・障害者福祉・高齢者福祉・児童福祉に関するさまざまな情報があります。たとえば、制度解説やハンドブック、サービスの検索、相談窓口などの情報があります。『医療』のメニューリストで、『サービス提供機関を調べる』の医療施設情報検索 から各都道府県の医療機能情報提供サイトのリスト(リンク)を見ることができます。『高齢・介護』のメニューで、『サービス提供機関を調べる』から、各都道府県の介護サービス情報公表サイトを見ることができます。 |
【預け入れの日程に関して相談する】
入院予定について、病院から「だいたい○週間後です。また後ほど連絡します」と言われることがあります。お子さんの預け先の手続きを進めるためにも、早く入院日が決まればよいのですが、病棟のベッドが空く予定は、入院患者さんの回復状況によって変わります。
入院待ちのとき、入院日について余裕をもってあらかじめ決めてほしいと思う一方、入院したら、退院日は治療経過をみながら、からだの回復状況によって決めたいと思うものではないでしょうか。現在、これら2つのことは、同時には成り立ちません。ですから、入院の正確な日程をあらかじめ決めることは難しいのが現状です。
退院してすぐには、育児がこれまで通りにはできない可能性もあります。預け入れ期間については、多少の余裕をもたせながら、サービス事業者と交渉するようにしましょう。